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日本パレットレンタル、新たな物流ソリューションに「SQL Server SSD Appliance」を採用

 日本マイクロソフト株式会社(マイクロソフト)は8日、日本パレットレンタル株式会社が、同社の新たな物流管理サービスの構築にあたって、「Microsoft SQL Server SSD Appliance」を採用したと発表した。

 物流パレットのレンタル事業などを通じて社会の物流インフラを支える日本パレットレンタルでは、ユーザー企業に「Web物流機器在庫管理システム epal」をASPサービスとして提供。インターネットを利用してリアルタイムで物流機器の情報を把握できるシステムとして、これまで約400の企業、約2500の物流拠点での導入実績を持つという。

 そのepalの概念をベースに、RFIDでパレットなどの物流容器の動きを個別に識別・管理できる新たな物流ソリューションシステムを構築するため、ビッグデータを効率的に収集・分析・活用できるデータベースを探していた。

 従来のepalは、同社が貸し出したパレットの動向を顧客自身がWebサービス経由で管理する、いわばレンタルパレットに付随したサービスだった。それに対して、今回のSQL Server SSD Applianceを使った新物流ソリューションシステムは、顧客先の物流管理用ASPパッケージとして納品するもの。すなわちソリューションの外販ということになり、同社にとって新しいビジネスへの重要なステップとなる。

 新しいシステム環境構築が本格的に動き出したのは2013年2月。新システムにはRFIDによって収集した情報を分析・活用するBI機能の実装が予定されていたため、本格的な情報分析ツールを備えたデータベースを選択する必要があった。

 そこでオープンソース、NoSQLも含めさまざまなデータベースを検討。構築するのは自社システムではなく顧客先に商品として納品するソリューションであることから、信頼性やパフォーマンス保証の点で商用RDBに焦点を絞り、3つの候補の中から最終的にSQL Server 2012を選定した。

 決め手はライセンス料・保守料を含めた5年間のトータルコストが他社製品の1/4程度に収まりつつ、高い信頼性・パフォーマンスも備える「バランスの良さ」だったと同社。「SQL Server 2012のビッグデータ処理のパワーにかねてから注目していたという経緯もあった」と語る。

 新たな物流ソリューションの稼働開始は2013年9月を予定している。あまり時間はないが、SSDを利用したハイエンドサーバーとSQL Server 2012を組み合わせたSQL Server SSD Applianceであれば、ハードウェアとの適合性はあらかじめ検証済み。そのため、高パフォーマンスのシステムを短期間に構築できると期待している。

川島 弘之