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マイクロソフト、ERPシステムでSQL Server SSD Applianceを活用するイニシアチブを展開

日本IBM、NECなど7社と

 日本マイクロソフト株式会社は14日、7社のパートナー企業と、「ERP on SQL Server SSD Applianceイニシアチブ」として協業すると発表した。このイニシアチブは、データベースアプライアンス「Microsoft SQL Server SSD Appliance」をERPシステムに適用し、企業の基幹業務を適切なコストで高速化することを市場に訴求するもの。また、この事例として、NECフィールディングのSAP ERPとCRMシステムにおいて、SQL Server SSD Applianceが採用されたこともあわせて発表された。

 SQL Server SSD Applianceは、すべてのデータ領域にSSDやPCIe接続型のフラッシュメモリストレージなどを利用することで、OLTP(オンライントランザクション)やDWH(データウェアハウス)を高速化できるアプライアンス。SQL Server 2012 Enterprise Editionに最適化されている点は共通だが、ハードウェア構成はパートナーごとに異なっており、ユーザーは自社にとって最適な製品を選ぶことができる。

 今回のイニシアチブは、SQL Server SSD Applianceの高速性と経済性を、ERPパッケージを用いた企業の基幹システム向けに提供することで、システムの処理速度の大幅な向上を図るもの。参加各社が独自の検証を実施し、日本マイクロソフトは協業各社とともにSQL Server SSD Applianceの市場への訴求と拡販を推進する。

 その第1弾として、まずはSAPシステムの高速化検証に取り組み、参加各社は今までの構成と比べて3~4倍の速度を達成した。

 また、SQL Server SSD Applianceは既存アプリケーションの改修を必要としないため、短期間で確実性の高い移行が実現可能な点も特徴。同アプライアンスを導入したNECフィールディングは、4月からの本格設計着手から7月中旬のカットオーバーという短期間で導入を行い、システムの切り替え作業を土日の2日間で済ませるなど、非常に効率的なスケジュールで作業が進んだとのこと。さらに、業務の繁忙期でもシステムの高速化により安定したシステムの稼働を実現した上、数値としてはデータベース性能が100倍になったものもあったという。

 なお、今回のイニシアチブに参加している企業は以下の通り。

・アビームコンサルティング株式会社
・日本アイ・ビー・エム株式会社
・日本電気株式会社
・日本ヒューレット・パッカード株式会社
・株式会社日立製作所
・富士通株式会社
・リアルテックジャパン株式会社

石井 一志