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NTT Com、セキュリティサービスをグローバルブランド「WideAngle」に統一

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)とセキュリティ専門子会社である独Integralisグループは20日、提供中のセキュリティサービスを新たなグローバル統一ブランド「WideAngle」としてリニューアルし、6月28日より提供すると発表した。併せて、NTT Comグループのセキュリティ事業をグローバルシームレスに拡充するため、Integralisグループの社名を6月末より順次「NTT Com Security」に変更する。

 WideAngleは、(1)Global Enterprise Methodology(GEM)というリスク分析・評価手法により、顧客のICT環境の調査・改善・モニタリングを含め総合的にコンサルティングするサービス、(2)セキュリティ対策機器などの導入サービス、(3)高度なSIEMエンジンを搭載した新セキュリティ運用基盤によりセキュリティリスクを検知・分析するマネージドセキュリティサービス、の総合名称となる。

 今回、マネージドセキュリティサービスについては、さまざまなセキュリティ情報を自動解析するSIEMエンジンにより、セキュリティリスクの検知・分析機能を強化するとともに、低料金化を実現することで、利用しやすいラインアップにリニューアルした。

 具体的に、世界14カ国450名以上のセキュリティ提供体制で顧客のICT環境をサポート。世界各国に設置したグローバルリスクオペレーションセンター(GROC)のリスク分析官が24時間365日の高度なセキュリティ監視を行う。

 SIEMエンジンにより大量の動作ログを自動で相関分析するほか、リスク分析官による詳細分析を加えることで、潜在リスクを含むセキュリティリスクを可視化。これにより、これまで検知できなかった攻撃の検出など高度化されたセキュリティリスクの検知・分析が可能になるという。具体的には、標的型攻撃による不正侵入対策、内部からの情報漏えい対策、異常な振る舞いの検知、感染機器の特定、復旧作業およびコンプライアンス状況確認など一連のセキュリティサービスを利用できる。

 「SIEMエンジンによるリスク分析」のみか「リスク分析官による高度なリスク分析と改善提案」まで含めるか分析レベルは選択可能。GROCによるセキュリティ機器の運用代行の有無を組み合わせることで、計5つの運用メニュー(オペレーションレベル)が用意される。さらに管理対象となるセキュリティ機器などを規模・性能に応じて4段階に区分し料金を設定しており、予算に応じた最適なサービスを利用できる。

 提供エリアと販売開始時期は、米国・日本・イギリス・シンガポール(6月28日)、マレーシア・タイ(7月)、香港・オーストラリア(8月)、ドイツ(11月)。今後は、新セキュリティ運用基盤で対応可能なセキュリティ機器の拡大や分析エンジン機能の高度化、PCIDSSをはじめとするコンプライアンス対応など、継続的な開発を行う。また、新セキュリティ運用基盤の設置国を順次拡大し、大量ログ分析・保管や各国規制への対応を実現していく。

川島 弘之