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日立とセールスフォースが連携、新たなクラウドソリューション開発・検証を推進

 株式会社日立製作所(以下、日立)は11日、株式会社セールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)と共同で、営業支援や顧客管理、フロントオフィスのソーシャル化を実現するソリューションの開発・検証を進め、クラウド事業の強化を図ると発表した。

 近年、ソーシャルメディアの発展により、消費者の発信する情報の影響力が大きくなっている。企業にとっても、顧客やパートナー、社内の情報を迅速に取り込み、次の経営判断や商品開発、販売戦略につなげるといった企業内外での情報共有・活用が重要になっている。さらに今後は、企業のビッグデータ利活用やスマートシティ実現に向けた社会インフラシステムへの適用など、情報活用のさらなる拡大が見込まれている。

 一方で、企業内外のさまざまな情報を、顧客と企業の接点を広げ、企業内の基幹システム(ERPやCRMなど)と連携させて活用するには、顧客情報や事業ノウハウ、企業情報を守りながらセキュアな環境で利用できるサービス基盤が求められる。

 そこで日立は、社会インフラをはじめとした構築のノウハウと、信頼性の高い情報通信技術を生かしたクラウドソリューション「Harmonious Cloud」と、セールスフォースの営業支援や顧客管理、フロントオフィスのソーシャル化を実現するアプリケーション基盤を連携させ、企業内外での情報を共有・活用して変化に即応できるアプリケーションの開発・検証などに取り組んでいく。また、日立グループをはじめさまざまな実業分野において新サービスの適用・検証を進め、「Harmonious Cloud」のサービスメニューとして順次提供するとしている。

 さらに、日立の企業間メディアサービス「TWX-21」と、国内や米国、欧州を中心に広く利用されているセールスフォースのマーケットプレイス「AppExchange」を連携させるなど、両社のマーケットプレイス間のコミュニティ連携を図ることで、双方のマーケットに必要なサービスを相互に提供し合い、新サービスの試行・評価検証できる環境を実現する。

 日立は、グローバルで高い競争力を持つパートナー企業との連携を強化し、高信頼なクラウドをグローバルに提供するためのエコシステムの構築を進めている。今回のセールスフォースとの連携強化は、これらの取り組みの一環で、今後も企業のさまざまなニーズに対してメニューを拡充するなど、グループ一体となって「Harmonious Cloud」を強化していく。

(川島 弘之)