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NTTデータ、マルチクラウド環境の運用を支援する「Hinemosクラウド管理オプション」

 株式会社NTTデータは27日、OSSとして公開している統合運用管理ソフト「Hinemos」において、「Hinemosクラウド管理オプション」を提供すると発表した。クラウド運用の基本機能を持つStandard版と、本格的なマルチクラウド運用機能を備えるEnterprise版がラインアップされる。このうちStandard版は同日よりSourceForgeにて無償提供を開始。Enterprise版は、Hinemosパートナーを通じて2013年内に提供開始される予定。

 「Hinemosクラウド管理オプション」は、オンプレミス環境からクラウド環境への移行支援機能や、マルチクラウド環境に対する一元管理機能をHinemosに追加するオプション製品。これを導入することで、Hinemosの管理画面上から、オンプレミスとマルチクラウド環境の運用を一元的に制御できるという。

 無償提供されるStandard版では、オンプレミスとクラウドサービスのユーザーを連携させる機能、クラウドリソースの作成・削除などを管理する機能、仮想サーバーの起動・停止などの操作を制御する機能、環境構築を定型化するサーバーテンプレートの管理機能などを搭載。上位版のEnterprise版では、Standard版の機能に加えて、クラウド環境のモニタリング機能、課金管理機能、仮想サーバーの起動・停止などの操作を自動化する機能、オンプレミス/クラウドの余剰リソースを把握・分析する機能などを搭載する。

 対応するクラウドサービスは、Amazon Web Services、NTT ComのBizホスティングCloudn、Dimension DataのManaged Cloud Platformの予定。NTTデータでは、順次、機能や対応プロバイダを拡充するとしている。

 なお、Standard版に関連したサービスもパートナーから提供される。アトミテックでは、Standard版を含むHinemosの構築、保守サポートサービスを5月27日より開始するほか、同社がリリースしているUbuntu対応版Hinemosについても、今後クラウド管理オプションへ対応する予定とのこと。

 一方、クニエは、Hinemosクラウド管理オプションを活用したコンサルティングサービスを提供開始する。同社がHinemosソリューションパートナー、AWSコンサルティングパートナーとして提供している「Hinemosクラウド運用管理ソリューション」において、同オプション機能を利用することで、より低コスト、短納期のクラウド運用管理基盤構築が可能になるとした。また同社の「Hinemos SAP連携ソリューション」も、このオプションと組み合わせて利用可能としている。

(石井 一志)