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クニエ、ジョブ管理環境をクラウドへ移行するサービス~Hinemosを利用

 NTTデータグループの株式会社クニエは6日、オープンソースの統合運用管理ソフト「Hinemos」を活用し、クラウドへのジョブ管理環境移行サービスを提供開始すると発表した。

 このサービスは、顧客が既存システムをAmazon Web Services(AWS)のクラウドサービスに移行する際、それに含まれるジョブ管理環境を、クラウドサービス上に構築したHinemos環境へ移行するもの。移行元のジョブ管理環境は商用製品を想定しており、現在は日立のJP1に対応する。

 移行作業には、株式会社アトミテックが開発したツールを用いて実施するとのことで、既存ジョブ管理環境のジョブ定義データをエクスポートした後、その定義データをHinemos向けに変換・見直し・再定義。変換後の定義データをHinemosにインポートするとともに、動作テストも実施するとした。

 さらに、クニエが提供する「Hinemos SAP 連携ソリューション」と組み合わせれば、SAP製品を対象としたジョブ管理環境も、クラウドサービス上のHinemosジョブ管理環境に移行できる。

 クニエによれば、クラウドサービスへのシステム移行時にこのサービスを利用することで、運用管理環境をクラウドに適した形に刷新できるほか、オープンソースソフトの採用により、コスト削減が見込める点もメリットとのこと。同社の試算では、300ユーザー規模のSAPユーザー企業が商用ジョブ管理ツールをHinemosに移行すると、ジョブ管理ソフトにかかる年間ランニングコストを約65%削減できるとしている。

 なおクニエでは、SAP環境をクラウド環境へ移行する企業を中心に提供し、初年度10社への提供を目指す。

石井 一志