アシスト、ポータル機能やマルチデバイス対応を強化したBIツール「WebFOCUS」新版


 株式会社アシストは26日、BI(ビジネスインテリジェンス)プラットフォームの新版「WebFOCUS バージョン8」を発表した。マルチプラットフォーム対応の強化、ポータル機能の改善などが行われている。日本語版の提供は12月の予定。

 「WebFOCUS」は、米Information Buildersが開発しているBIソフト。国内でもすでに1000社を超えるさまざまな業種のユーザーが利用している製品で、Information Builders インターナショナル シニアバイスプレジデントのデイヴ・スモール氏は「1つのアーキテクチャで、企業が抱えるさまざまな課題に対応でき、Webサービスにアクセスしてレポートを作成し、企業全体や顧客に対して提供可能だ。また、ユーザーフレンドリーなインターフェイスを備えている点も強みといえる」と、その特徴を説明する。


米Information Builders インターナショナル シニアバイスプレジデントのデイヴ・スモール氏WebFOCUSの特徴

 今回の新版では、まず、ユーザーが必要なレポートへ素早くアクセスするためのポータル機能を改良。管理者がドラッグ&ドロップ操作によって容易にポータルを設計できるのみならず、ユーザーが自らポータルをカスタマイズできるようにした。これは、「異なるデータソースからさまざまなデータを取り込めるのがWebFOCUSの良さだが、企業から与えられたものではなく、自分で検索したいというニーズが必ずある」(アシスト 情報基盤事業部 情報活用製品統括部 1部の杉乃敏也部長)ためで、これによってより柔軟なBIの活用が実現するという。

 活用できる情報についても、ソーシャルメディアなどの情報を取り込んで分析するためのアダプタを提供。スモール氏は「社内システムとこれらを連携させて、外で何が起きているのかを理解する能力が求められているが、WebFOCUSでは顧客が自社やその商品に関してどういうことを言っているのかがわかる。またソーシャルメディアの情報を社内の売り上げや顧客サポートなどのデータと比較することもできる」と述べ、重要性が高まるソーシャルメディアの情報活用についてもきちんとサポートできている点を強調する。

 またHTML5を新たにサポートしたことで、スマートデバイスを含めたよりリッチなBI環境を実現可能にしたのも、今回の大きな強化点。しかもデバイスに応じて個別に開発するのではなく、1つのレポートをWindows PCのInternet ExplorerではFlashで、iPadのSafariではJavaScript(HTML5)で利用するといった、「ワンソースマルチデバイス」に対応しているので、開発時の手間を最小限に抑えている。


ポータル機能を強化し、ユーザーによるカスタマイズに対応HTML5対応により、表現力の高いリッチなWebアプリケーションをさまざまなデバイスで実現できるようになった

 加えてモバイル関連では、データ更新アプリケーション開発ツール「WebFOCUS Maintain」が強化され、スマートデバイスからの情報更新が可能になった。「例えば、フィールドエンジニアがサービス対応を行った後でスマートデバイスから情報を入力し、本番環境に保存する、といったことが行える」(スモール氏)。このほかセキュリティ面では、リポジトリデータベースにより、リポジトリ内のすべてのリソースに対してロールベースでのアクセス制御を行えるようにしている。


スマートデバイスによる情報更新に対応Information Buildersのスモール シニアバイスプレジデント【右】とアシストの新本幸司執行役員【左】による記念撮影も行われた
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