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NEC、メールセキュリティ製品「Mission Critical Mail」のBox連携機能を強化

ARC対応による、メールの到達率と信頼性の向上も実現

 日本電気株式会社(以下、NEC)は28日、メールセキュリティ製品「Mission Critical Mail」において、Boxとの連携機能などを強化した新版「同 V1.8」を提供開始すると発表した。ソフトウェアパッケージ、クラウドサービスの両形態が対象となり、5月30日より順次対応するとのこと。

 Mission Critical Mailは、受信したメールのセキュリティを確保するとともに、送信メールからの情報漏えい防止を図る、企業・団体向けのメールセキュリティ製品。受信したメールに対する無害化やウイルス対策、スパム対策などの機能を備えるほか、送信するメールについても、誤送信防止、クラウドストレージを利用した添付ファイルURL化などの機能を利用できる。

 またラインアップとして、オンプレミス向けのソフトウェアパッケージ製品「Mission Critical Mail Filter」とクラウドサービス「Mission Critical Mail Cloud」を提供しており、企業・団体ごとのセキュリティポリシーや運用環境に応じた柔軟な導入に対応しているとのこと。

 今回の新版では、まず、送受信されるメールをBoxへ自動アーカイブする機能が追加された。Boxとの連携では、これまでも、メールの添付ファイルをBoxへ自動格納して“URL化”し、セキュアにファイルをやり取りする“脱PPAP”機能を提供してきたが、今回の機能強化では、送受信されるメール自体(本文、ヘッダー)もBoxへ自動でアーカイブできるようになった。

 これにより、重要なメールデータも日常業務のドキュメントとともに、Boxのセキュリティポリシーのもとで、Boxの検索機能やアクセス管理機能を利用して一元的に保管・管理できるようになったため、問い合わせを受けたり、インシデントが発生したりした際には、必要な情報へ迅速なアクセス可能になるとしている。

 さらに今回は、送信経路上で認証結果を引き継ぎ、送信者の正当性を証明できる「ARC(Authenticated Received Chain)」に対応した。

 クラウドストレージ連携による脱PPAPなどのセキュリティ対策に伴い、送信メールのメッセージやヘッダーを編集する場合、従来のSPF/DKIM/DMARCによる認証が失敗し、正当なメールであっても迷惑メールと判定されるリスクがあったが、ARCは、国内外の業界団体による推奨ガイドラインに組み込まれており、GmailやMicrosoft 365(Exchange Online)をはじめとする主要プラットフォームでも導入・活用が進んでいるため、
重要なメールの到達率と信頼性が向上するとのこと。

 新版の価格は、オンプレミス向けの「Mission Critical Mail Filter」が500IDで130万円(税別)から、クラウド版の「Mission Critical Mail Cloud」が個別見積もり。