IDCフロンティア、CloudStackを採用したセルフポータル型クラウド


NOAHセルフタイプのポータル画面
NOAHセルフタイプの監視画面(NOAH WATCH)

 株式会社IDCフロンティアは20日、オープンソースのクラウド基盤ソフト「CloudStack」を採用したセルフポータル型クラウドサービス「NOAHセルフタイプ」の提供を開始した。

 同社が2009年6月から提供するIaaS型パブリッククラウド「NOAH」のセルフポータル型新サービス。「世界標準クラウド」「多様なバリエーション」「日本品質の信頼性」をコンセプトに、Web経由で必要な時に必要なだけ利用者自身がITリソースを構築・管理できる。

 CloudStackを国内で初めて採用。セルフポータル機能はCloudStackをベースに日本の要求に合わせて開発された。仮想マシン作成などのリソース構築・設定やシステムの稼働状態が一目で分かるだけでなく、ポータルを操作するユーザーの管理やログの記録、テクニカルサポートのチケットステータス管理などが集約され、ITシステムの管理をポータル内で完結できるという。

 リソースを監視する「NOAH WATCH」も標準(無償)で提供される。ロードアベレージやメモリ使用率などのリソース管理、Pingやポートなどの外部監視を行い、リソースの性能・状態を一覧で表示できる。また、ホストの稼働・停止ステータスに合わせた監視対象の除外設定、アラートの発生と履歴、複数の仮想マシンの状況もグラフィカルに表示。リソースの負荷に応じて自動的にシステム規模を拡大・縮小するオートスケールの提供も予定する。なお、NOAH WATCHには有償版も用意され、無償版が2週間、有償版は1年分の情報を扱うことが可能。

 また、仮想マシンのルートディスクおよびボリュームを、日次・週次・月次のタイミングで定期スナップショットできる機能や、仮想マシンやネットワーク転送量などのリソース使用料金を日次単位で確認できるコスト管理機能も備える。

 ラインアップには、IaaS型のパブリッククラウドでありながら、仮想マシンだけでなく専用物理マシンも用意。仮想マシンは複数の利用者でハードウェアを共用するが、専用物理マシンは1台丸ごと専有できるため、より信頼性・柔軟性に優れた運用が可能。

 料金体系としては、仮想マシンを使った分だけ支払う従量課金と、1カ月分をまとめて支払う月額課金を選択可能。従量課金は5.25円/時から、月額課金は従量課金より約1~2割安い3000円からの料金設定となっている。ネットワーク転送量は月間3.24GB(月間平均10Mbps相当)まで無料、超過分は10.5円/GB。

 同社では、オープンプラットフォームの採用と外部へのAPI公開により、国内外の他クラウドサービスやオンプレミス環境とも連携可能にする方針。これらにより、東日本(首都圏)・西日本(北九州)地域での国内マルチサイト環境、SLA 99.99%の高可用性ときめ細かな導入・運用サポートを提供するとしている。

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