インテル、最大10コア搭載のマルチソケットサーバー向け「Xeon E7」を発表

Sandy Bridgeベースのエントリー向け「Xeon E3」も


 インテル株式会社は6日、マルチソケットサーバー向けの最新CPU「インテル Xeon プロセッサー E7ファミリー」(以下、Xeon E7)と、エントリー向けの最新CPU「インテル Xeon プロセッサーE3ファミリー」(以下、Xeon E3)を発表した。

 Xeon E7は、「Xeon 7500番台」の後継となるマルチソケットサーバー向けの製品。最新の第2世代Core i(開発コード名:Sandy Bridge)ではなく、1世代前のWestmere(開発コード名)をベースとしており、Westmere-EXの開発コード名で呼ばれていた。

 基本的な機能はXeon 7500番台を引き継ぎ、信頼性・可用性・保守性の向上を図るRAS機能は継続して搭載される。さらに、Westmereベースの2ソケット向け「Xeon 5600番台」で提供されていた、AES暗号処理をCPU命令で行う「インテル AES New Instruction(AES-NI)」命令セットと、システムの信頼性を向上させる「インテル トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー(TXT)」が新たに搭載された。

 性能面では最大40%の向上を実現するほか、仮想マシン上での性能も最大25%向上しているとのこと。

 製造プロセスは32nmで、2ソケット向け「2000番台」、4ソケット向け「4000番台」、8ソケット向け「8000番台」をあわせて、全18モデルが用意される。

 最大コア数は、Xeon 7500番台の8コア(ハイパースレッディング利用時16スレッド)から10コア(同20スレッド)へ拡張されており、18モデル中10モデルが10コアを搭載した。10コアモデルの上位製品「Xeon E7-8870/E7-4870/E7-2870」(いずれも2.4GHz)は30MBのL3キャッシュを備え、TDPは130W。8ソケット向けのXeon E7-8870を用いれば、80物理コアを備えたサーバーシステムが実現する。

 主な製品の単価(1000個受注時)は、8ソケット向け、10コアのXeon E7-8870(2.4GHz、TDP130W)が37万7540円、Xeon E7-8850(2.0GHz、TDP130W)が25万200円、Xeon E7-8867L(2.13GHz、TDP105W)が34万1230円。最も安価な2ソケット向け、6コアのXeon E7-2803(1.73GHz、TDP105W)が6万3310円などとなっている。

 インテルによれば、同日以降、35製品以上のXeon E7搭載プラットフォームが発表される見込みとのことで、Cisco、Dell、富士通、日立、HP、IBM*、Lenovo、NEC、Oracleなどから製品が提供される予定だ。

Xeon E3

 一方のXeon E3は、「Xeon 3000番台」の後継にあたる1ソケットシステム向けのCPU。こちらは最新の第2世代Core iと同じSandy Bridgeベースとなり、最大30%の性能向上を実現した。全11モデルが用意される。

 主な製品の単価(1000個受注時)は、クアッドコアのXeon E3-1280(3.50GHz、TDP95W)で5万60円、Xeon E3-1260L(2.40GHz、TDP45W)で2万4050円。デュアルコアのXeon E3-1220L(2.20GHz、TDP20W)で1万5460円などとなっている。

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