アスペクト垣貫新代表が抱負、「コンタクトセンター発のUCを浸透させる」


日本法人の新代表に就任した垣貫己代治氏

 日本アスペクト・ソフトウェア株式会社(以下、日本アスペクト)は25日、中小規模コンタクトセンター向けの統合プラットフォーム製品「Aspect Unified IPスモールエンタープライズ・パッケージ」を発表した。

 7月1日付けで日本法人の新代表に就任した垣貫己代治氏が新製品の特長や、新製品とともに今回発表したマイクロソフトとの協業強化をはじめとする国内戦略を説明した。

 新製品は、コンタクトセンターに特化した総合プラットフォーム「Aspect Unified IP」の中小規模向けパッケージ。Aspect Unified IPの特長は、ACD(自動着信呼分配機能)、IVR(自動音声応答機能)、ダイヤラー、マルチチャネル対応、音声録音、画面キャプチャ、応対品質管理、統合レポート、マイクロソフトの「Office Communications Server(OCS)」との連携など、広範な機能(モジュール)のライセンスを必要に応じて購入できる点。この機能を一部制限し、安価にパッケージ化し、2011年3月末までの期間限定で提供するのが新製品だ。対象規模は100席以下。

 Aspect Unified IPは、コンタクトセンターのパフォーマンス最適化製品「PerformanceEdge」とともに、日本アスペクトが進める新戦略に欠かせない2本柱となる。同社は主にコンタクトセンター向けにソリューションを提供してきたが、最近はユニファイドコミュニケーション(UC)に注力している。「コンタクトセンター発のUCを浸透させる」(垣貫氏)のが新戦略。

 その一例が、今回のマイクロソフトとの協業強化だ。3月18日に米Aspect Softwareと米Microsoftが、UC分野で複数年契約での戦略的提携を締結。世界中のコンタクトセンターにUCアプリケーションの導入を両社で推進すると発表した。日本国内の協業強化もこれに準じる形で、両社製品の連携や共同販促キャンペーンなどを実施していく。

 すでにAspect Unified IPと、スタッフ・サービス品質の管理を効率化する「PerformanceEdge」を基に、UCアプリケーション製品群の開発を完了しており、マイクロソフトのOCS 2007 R2との連携も実現している。

 共同販促キャンペーンの第1弾としては、11月開催予定の「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2010」に共同出展し、日本アスペクト・マイクロソフトの連携デモを紹介する予定。

 垣貫氏は「コンタクトセンターの役割が多様化する中で、コンタクトセンター内に閉じられたシステムとエンタープライズの基幹システムとの連携・統合がさらに加速すると思われる。この傾向を見据え、エンタープライズ・ソリューションの切り口から新たな市場を開拓したいと考えている。マイクロソフトとの協業では、両社製品を連携させ、企業のエンドユーザーやエキスパート、コンタクトセンターのエージェント(スタッフ)間をシームレスにつなぐ、コンタクトセンター発のUCの浸透を図りたい」と抱負を語った。

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