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ナック、ネットアップ製品でプライベートクラウド向けストレージ基盤を刷新

フラッシュキャッシュを利用しI/O性能を大幅に改善

 株式会社ネットワールドは21日、株式会社ナックが、ネットワールドが扱うネットアップのストレージ「NetApp FAS2552A」を導入したと発表した。プライベートクラウドのストレージ基盤として利用されており、2015年6月より本稼働を開始している。

 ダスキン代理店最大手で、宅配水「クリクラ」や注文住宅「レオハウス」などを提供するナックでは、2012年に自社プライベートクラウドを構築したが、仮想サーバー数が当初の20台から90台に増え、クラウド用ストレージ基盤の容量やI/O性能が次第に切迫。負荷の重い業務サーバーのレスポンスが低下する、バッチ処理の時間が延びるといった問題が生じていたため、I/O性能の向上を重視してストレージ基盤の見直しに着手していた。

 新ストレージの導入にあたってはI/O性能の向上を重視し、現在では利用が広がっているオールフラッシュ製品も含めて数多くの製品を検討した結果、デュアルコントローラモデルのNetApp FAS2552Aを採用した。同製品では、ストレージ搭載のSSDをリード/ライトキャッシュとして利用する「Flash Pool」機能を利用でき、オールフラッシュストレージと比べて低価格に導入可能なことから、性能要件とコスト要件を無理なく両立できる点が評価されたという。

 この新しいストレージ基盤には、システム負荷の重い約40台の業務サーバー(仮想マシン)を既存ストレージから移行し、キャッシュヒット率の高い業務サーバーでは、読み込み速度が約27倍に、書き込み速度が約2倍にそれぞれ向上。同一データが参照される機会の少ない業務サーバーであっても、書き込み速度が約2.5倍に向上した。

 また、最新ストレージOSの「clustered Data ONTAP(cDOT) 8.3」では、前バージョンである「cDOT 8.2」と比べてディスク実効容量が約4TB増加し、「Flash Pool」領域も約2.5倍に改善されていることから、ストレージリソースは最大限に活用されている。

 サイズ面では、他社製品を利用していた既存のストレージ基盤が7ノードだったのに対し、ネットアップ製品は2筐体4Uサイズに収まったため、省スペース化、省電力化も達成された。さらに新しいシステムでは、ストレージが持つVSC(Virtual Storage Console)機能を導入し、VMwareとの連携によってスナップショットをストレージ側に取得できる環境を実現したため、バックアップの精度も改善したとのこと。

 なお導入前には、ネットワールドとネットアップの支援による実機検証が行われ、レスポンスは最大約1/100、スループットは最大2倍に向上したほか、読み込み/書き込み待ちの時間も従来の1/4〜1/5に改善されることが実証されていた。こうした事前の検証から、本番環境の設計・構築まで、ネットワールドの支援サービスが高く評価されたとしている。

(石井 一志)