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IIJ、間接外気冷却方式を採用したコンテナ型データセンターを開発~幅広い設置環境に対応

2014年度より提供予定

間接外気冷却方式

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は7日、間接外気冷却方式を採用したコンテナ型データセンターモジュール「co-IZmo I(コイズモアイ)」を発表した。2014年度からの提供を予定している。

 「co-IZmo I」は、輸送が容易な20フィートコンテナ(ISO規格準拠)内にIT機器と空調設備を搭載した、IT/空調一体型モジュール。ビル型のデータセンターを建設するのに比べ初期費用が安価で、ユーザー企業が所有する遊休地などに、短期間に構築できる。2010年に実用化されたコンテナ型データセンターモジュール「IZmo(イズモ)」、通年外気冷却のコンテナ型データセンターモジュール「co-IZmo(コイズモ)」などのノウハウを生かして開発されたという。

 最大の特徴は、間接外気冷却方式により幅広い環境条件に対応できる点。従来のIZmoシリーズは、外気を直接取り込む冷却方式を採用し、電力削減を実現していたが、腐食性ガスの濃度が高い外気の環境下など、フィルタで除去できない環境での設置には制限があった。しかし「co-IZmo I」が採用している間接外気冷却方式では、ITブロック(IT機器収納部)と外気は隔離されているので、ITブロックは外気の影響を受けず、さまざまな環境への設置が可能になっている。

 また「co-IZmo I」は、1モジュールから3モジュールまでの段階的な拡張に対応するため、スモールスタートが可能で、UPSモジュールと非常用発電機もオプションで設置できる。また、IIJプライベートクラウドソリューションを導入することで、「IIJ GIOサービス」と連携したプライベートクラウド構築も容易とした。

 用途としては、例えば、ビッグデータ解析の分散処理基盤、大量データのアーカイブ化や高速計算処理基盤など、統制が容易な自社専用のデータセンターやプライベートクラウドの構築を検討中の企業、自治体、学術機関での利用を見込んでいる。

コンテナモジュールの拡張イメージ

石井 一志