NEC、倉敷市の玉島第一病院にSaaS型電子カルテサービスを提供


 日本電気株式会社(NEC)は13日、岡山県倉敷市の玉島第一病院にSaaS型電子カルテサービス「MegaOakSR for SaaS」を提供したと発表した。4月より利用されている。

 MegaOakSR for SaaSは、100床未満の小規模病院向けに、診療データをデータセンターで管理し、電子カルテ、オーダリング、看護支援の主要機能をネットワーク経由で提供するサービス。

 SaaS型電子カルテサービスとしては国内で初めて厚生労働省標準規格に対応し、サービスの運用・セキュリティに関しては「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4.1版(厚生労働省 平成22年2月)」「ASP・SaaS事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン(総務省 平成22年12月)」「医療情報を受託管理する情報処理事業者向けガイドライン(経済産業省 平成20年7月)」に準拠している。

 玉島第一病院は、安全性確保や業務効率化のため、電子カルテの導入を検討していたが、システムを各医療機関が導入・構築する場合、システムの導入コスト、電子カルテの運用要員育成、サーバーの設置スペース確保などが課題となる。そこでMegaOakSR for SaaSを導入し、診療データをNECのデータセンターに保管することで、安全性を確保しながら電子カルテの利用が可能になったとしている。自己導入型システムと比べて、約30%のTCO削減も見込まれるという。

 昨今、小規模病院においては、安全性向上・地域医療連携・業務効率化などの観点で、電子カルテを低コストで利用したいというニーズが高まっている。NECは今回の実績を踏まえ、MegaOakSR for SaaSを販売パートナーとともに積極的に拡販し、2013年度までに500機関への導入を目指す。

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