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OKI、人との自然な対話を可能とするAI対話エンジン「Ladadie」を発表

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は25日、人と自然な対話を実現するAI対話エンジン「Ladadie(ラダディ)」を発表した。

 Ladadieは、ユーザーの発話に対して、深掘り・言い換え・要約・情報提供を段階的に繰り返しながら、ユーザーが自分自身では気付かなかった真のニーズや原因などを明らかにする対話技法「ラダリング技法」を用いた対話や、キーワードの掘り下げでFAQを効率的に検索するための対話など、性質の異なる対話を同一エンジンで行うことができる。

 LINEやFacebookなどのテキストチャットやSNSメッセージを用いて、Ladadieと対話が可能で、企業の顧客向けや社内向けのFAQを、ユーザーとチャットしながら自動検索することや、製品に対する問い合わせなどへの自動応答が可能。営業店の受付や相談窓口では、顧客の要望などをLadadieがヒアリングし、対話のサマリーをコンサルタントが引き継ぐといった、効率的な対応が可能となる。

 専用端末組込システムへの適用にも対応し、駅のチケット発券機や、宿泊施設・行楽地における情報KIOSK端末において、Ladadieのガイドで機器の操作支援や情報提供を行うことで、顧客の満足度向上とともに、窓口の混雑緩和が図れる。

 音声対話では、OKIのコンタクトセンターシステム「CTstage」と連携し、顧客の一次対応をLadadieで実施し、複雑な対話の展開になると判断された段階でオペレーターに引き継ぐといった対応も行える。

システムの構成例

 Ladadieは、業務規定、マニュアルやFAQなどの情報を構造化知識辞書(多次元オントロジー)に保有。対話シナリオもオントロジーに保有することにより、プログラミングなしで対話シナリオの記述が行えるため、高い記述性・保守性を保有しており、特に、FAQへの対応においてはオントロジーの自動構築・半自動構築が行えるようになるとしている。

 導入価格例(税別)は、バーチャルオペレーター10人を配置するアプリケーションシステムの場合で、基本パッケージが800万円、同時対話ライセンスが300万円(30万円×10人)、SI費は別途見積もり。出荷時期は10月1日。OKIでは5年間で30億円の販売を目標とする。