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AIを活用して売上向上や販促コスト最適化を支援、日立ソリューションズの会員活性化支援ソリューション

 株式会社日立ソリューションズは、「会員活性化支援AIソリューション」を7月3日から販売開始する。

 このソリューションは、会員の属性や行動データをAIで分析し、個々の会員ごとに、有料会員化やプレミアム会員化、イベント来場などを予測するもの。ターゲット層に対する効果的なマーケティング施策も、あわせてレコメンドするという。

 具体的には、CRM(顧客管理システム)などに保管されている会員の属性や行動データの相関関係を、ディープラーニング技術を活用したAIで分析し、企業ごとのモデルを構築する。そのモデルをもとに、個人単位で有料会員化やプレミアム会員化、イベント来場などをスコア化し、予測する仕組み。また、会員クラスのダウングレード予測により、企業は事前に的確な施策を行い、会員の満足度の維持・向上を図れるとした。

 予測結果は、月に2回など、定期的に更新してレポートを作成し、専用サイトで提供する。詳細データをCSV形式のファイルでダウンロードすることも可能で、レポートの種類や作成頻度は、要望に応じて個別対応できる。

レポートのイメージ

 日立ソリューションズでは、企業がこれを利用し、販促施策の対象を的確に絞り込むことにより、One-to-Oneマーケティングの精度が向上し、売上向上や販促活動コストの最適化が可能になるとしている。

 価格(税別)は、初期導入(モデル構築)費用が100万円から、使用料が年間180万円から。

 また同社では、メルマガやポイントサービスなど、ファンビジネス向けのマーケティングに必要な機能を提供するクラウドサービス「Fan-Life Platform」を提供しており、このサービスと「会員活性化支援AIソリューション」を標準で連携させる。また2017年秋には、ポイント管理ソリューション「PointInfinity」との連携も計画しているとした。さらには、Salesforce.comのクラウド型CRMや、Microsoft Dynamics 365のCRMソリューションとも連携する予定。

 なお、開発における事前検証では、有料会員化について87%の正解率で予測できたとのこと。さらに、3月から三井不動産商業マネジメント株式会社が運営する商業施設で実証実験を開始しているが、その結果、会員活性化施策において従来手法を大きく上回る精度で、ターゲットの抽出を行えたとしている。