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NTT Com、AIエンジン「COTOHA」を活用したLINEのチャットボットをSMBC日興証券に提供

 株式会社三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMFG)およびSMBC日興証券株式会社とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、アクセンチュア株式会社の支援のもと、人工知能(AI)を活用した自動チャットサービス(以下、AIチャットボット)を共同で開発したと発表した。5月25日からSMBC日興証券のコンタクトセンターで、LINE問い合わせサービスの拡充機能として提供を開始する。

 AIチャットボットは、LINEのトークで入力された内容を高い精度で理解し、自動で適切な返答を行うサービス。

 SMBC日興証券のコンタクトセンターでは、2016年5月にホームページ上で、2016年9月にはLINEでオペレーターによるチャットサービスを開始しており、今回のAIチャットボットの導入で、顧客からの問い合わせに対してより迅速な対応が可能となる。

AIチャットボットの利用イメージ

 提供を開始するAIチャットボットでは、口座開設方法のほか、新規公開株式(IPO)、NISA、マイナンバー、ダイレクトコースの案内に対応し、今後は、株価照会や投資信託の銘柄選びなど、サービス範囲を順次拡充していく。また、今後は、チャットサービスを利用できなかった夜間や休日の時間帯にも、AIチャットボットの提供を予定する。

 今回導入するNTT ComのAIエンジン「Communication Engine “COTOHA”(以下、COTOHA)」は、顧客からの問い合わせ内容を理解し、不足している情報を自動で質問するなど自然な応答を得意とするサービス。さらに、オペレーターの応答をAIエンジンが学習することで、応答能力が自動的に強化される機能を持つほか、オペレーターへのエスカレーション機能を有し、AIチャットボットとのやり取りで解決しなかった質問については、オペレーターへの交代を提案し、回答へ導くことができる。

 SMBC日興証券では、コンタクトセンターのオペレーター業務の一部にAIを活用することで、時間外労働の抑制など、従業員の「働き方改革」や「ワークライフバランスの実現」に寄与することも期待していると説明。SMFGグループ各社は、最新のデジタル技術をさまざまな利用シーンに応じて活用し、顧客に提供するサービスの向上に継続して努めていくとしている。

 アクセンチュアでは、今回のサービスに採用する技術への助言や、プロジェクト計画の立案支援から進行管理までを担当。今後についてもサービスの推進を支援する予定としている。