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セキュア、Dynamics CRMとDynamics NAVで基幹システムを構築 Microsoft Azure上に

 株式会社パシフィックビジネスコンサルティング(以下、PBC)は8日、株式会社セキュアが、ERP製品「Microsoft Dynamics NAV 2016」と、同製品を日本の商習慣に対応させるアドオン「J-PACK」を採用したと発表した。セキュアでは同製品の導入により、業務の標準化と内部統制の強化を実現したという。

 Dynamics NAVはもともと、米Microsoftが買収したデンマークNavisionのERP製品。同じMicrosoftが提供している「Dynamics AX」が中・大規模での利用を想定しているのに対して、Dynamics NAVでは中小規模での利用に適しているという。現在、国内でも英語版のライセンスは提供されているが、日本語版製品は日本マイクロソフトからは提供されておらず、PBCが日本向け機能をはじめとするローカライズを行って提供する、といった独特の形態で販売されている。

 一方セキュアではこれまで、SalesForce上に構築したシステムを利用して、販売・購買・在庫の管理を行ってきたが、企業の成長に伴い、システム刷新の必要性を実感したことから、クラウドで利用でき、かつ最新版に見積作成機能が実装されたことから、フロントエンドのシステムとして「Microsoft Dynamics CRM」を選定した。システム利用料が、従来のシステムと比べて約半額まで下がることも決め手になったという。

 同時に、管理部門がバックヤード業務に利用するERPパッケージとして、CRMと連携可能なDynamics NAVの導入を決定した。当初はDynamics AXも検討したというが、コスト面や運用の容易さから、最終的にはDynamics NAVを選定した。

 Dynamics CRMとDynamics NAVは同じDynamicsシリーズであり、標準機能でCRMとデータを連携できる点も評価しており、セキュアでは両製品の連携によって、業務の標準化を実現したとのこと。

 なお、セキュアが提供している監視・録画クラウドサービス『Secure VSaaS』のクラウド基盤としてMicrosoft Azureを利用していることから、インフラ構築にもMicrosoft Azureを活用した。

 システムの選定が完了し、2015年12月からプロジェクトをスタートさせたセキュアでは、2016年4月より本稼働を開始している。

 Dynamics NAVとDynamics CRM、Microsoft Azureの組み合わせにより、セキュアでは、5年後、10年後を見据えた基幹システムの構築と、業務フローを確立できたとのこと。今後は、拡張機能の利用も視野に、BIツールによるレポーティングの自動化に取り組む予定としている。