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富士通、AIを活用する多言語翻訳機能を搭載した「LiveTalk」
2017年3月8日 13:19
富士通株式会社と株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(以下、富士通SSL)は、聴覚障がい者参加型コミュニケーションツール「FUJITSU Software LiveTalk(以下、LiveTalk)」に多言語対応機能を追加。国際的なイベントの会場や観光地における外国人向け案内支援や、企業における多言語での会議運営など、さまざまなシーンで利用できるダイバーシティコミュニケーションツールとして、3月8日より新たに提供を開始する。
LiveTalkは、企業での会議や学校での授業などにおいて、発話者の発言を音声認識し、即座に複数の端末にテキスト表示することで、聴覚障がい者を含む参加者全員のリアルタイムなコミュニケーションを可能にするソフトウェア。
これまでは日本語のみの対応だったが、新たに多言語の音声認識と、AIを搭載した翻訳エンジンに対応。富士通SSLの独自技術により、即座に翻訳内容をテキスト表示する機能を実装した。これにより、従来の聴覚障がい者とのコミュニケーションだけでなく、さまざまな言語間でのリアルタイムなコミュニケーションが実現できる。
言語は日本語のほか、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、オランダ語、デンマーク語、フィンランド語、スウェーデン語、ノルウェー語、カタロニア語の、全19言語間の音声認識および自動翻訳に対応する。
日本語・英語・中国語(簡体字)・フランス語・スペイン語・アラビア語・ロシア語・ポルトガル語・ドイツ語・イタリア語の10言語においては、AIを搭載した翻訳エンジンに対応し、より高精度の翻訳が可能となる。
利用者は、自分の端末に表示させたい一言語を選択するだけで、発話者の言語を指定した言語に翻訳して表示させることが可能。発話者側の言語設定は必要なく、会話グループ内で利用できる言語の数や組み合わせにも制限はない。
複数の参加者から同時に発話があった場合にも、発話者を識別して翻訳が可能。音声認識による入力以外にキーボードでの入力も可能なため、聴覚障がい者も他の言語を話す参加者とのコミュニケーションを容易に実現できる。
発話と同時に翻訳結果を表示する富士通SSLの独自技術により、通常の会話と同様の感覚で、テンポよくコミュニケーションをとることが可能。発話が終わってから翻訳結果が表示されるまでにタイムラグのある従来型の翻訳ツールと比較して、翻訳の待ち時間を省略でき、ストレスのないコミュニケーション環境を提供する。
LiveTalkの販売価格(税別)は、1クライアントが5万円、5クライアントが20万円。保守サービスが1クライアントにつき年額1万円。富士通と富士通SSLでは、年間400クライアントの販売を目標とする。