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BBT、ネットワークの運用自動化に向けた実証実験でCumulus LinuxとQuantaスイッチを採用

 株式会社ネットワールドは16日、株式会社ブロードバンドタワー(以下、BBT)のCloud&SDN研究所が実施した、ネットワーク運用の自動化に向けた最新の実証実験において、取り扱い製品であるネットワークOS「Cumulus Linux」とホワイトボックススイッチ「Quanta T3048-LY9」が採用されたと発表した。

 BBTのCloud&SDN研究所では、大規模化・複雑化するICTインフラの効率的な運用には、自動化技術の活用が不可欠と考え、大量の機器群を一括管理する技術を、すでに実現されているサーバーと同様にネットワークでも確立するため、“スイッチ管理の自動化”をテーマに、ネットワーク運用の自動化に向けた取り組みに着手している。

 従来のスイッチ管理では、機器の設定をコマンドでの手作業で行う必要があるほか、管理方法などもベンダーごとに異なるので、ネットワークエンジニアでしか対応できないことが多く、管理工数やコストの増大も課題になっていた。さらに、環境が複雑になればなるほど手作業に起因するミスが増える可能性もあることから、自動化による恩恵が受けやすいという。

 今回の実験では、米Cumulus NetworksのネットワークOSであるCumulus Linuxと、Quantaのホワイトボックススイッチに、サーバー用構成管理/自動化ツール、サーバー監視ツールを組み合わせ、スイッチ管理の自動化が行えるかどうかを検証した。

 具体的には、同研究所の仮想化基盤用トップオブラック(ToR)スイッチとして2台のQuantaスイッチを設置。Quantaスイッチのブートローダー機能「ONIE(Open Network Install Environment)」を利用してCumulus Linuxをインストールし、スイッチの初期設定や基本設定を済ませた上で、稼動監視や一括操作まで行える環境を構築している。

 その結果、ラックに設置するだけでスイッチを動かせる「ゼロタッチプロビジョニング」が実現可能なことを確認できたという。また、機器の一括設定確認・変更や各種情報の抽出なども、サーバー管理と同様に行えることを実証したとのこと。

 こうしたスイッチ管理の自動化を導入すれば、高度なネットワークの知識を持たないサーバーエンジニアでも、サーバー感覚でネットワークの運用管理が行えるようになる。一方ネットワークエンジニアも、従来のベンダー固有環境に加えて、もう1つ新たな選択肢を持てるようになる点がメリットとした。

 なおブロードバンドタワーは今回の実験の成果を踏まえ、自社の各種サービスへの導入を模索していく考えだ。