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NEC、カメラ映像向け顔認証ソフト「NeoFace Watch」強化 より低解像度の画像などにも対応

「NeoFace Watch」画面イメージ

 日本電気株式会社(以下、NEC)は29日、海外向けに販売しているカメラ映像向けリアルタイム顔認証ソフトウェア「NeoFace Watch」において、顔画像の識別能力向上などの機能強化を実施すると発表した。同日より、国内をはじめグローバルに販売を開始する。

 NeoFace Watchは、高いの認証精度を持つ顔認証技術を利用し、カメラ映像から対象となる人物をリアルタイムに照合・通知するソフトウェア。現在、約20カ国に導入されており、セキュリティ対策として、人が多く集まる場所での不審者の監視、迷子の捜索などへの活用、マーケティング用途としてホテルなどでVIP顧客や会員を識別しサービスを向上する、といったさまざまなシーンで活用できるという。

 今回の機能強化では、カメラ映像における、より低解像度な顔画像の照合を強化し、従来比約60%の大きさの顔画像でも識別可能になった。さらに、正面以外の方向から撮影された顔画像の照合も強化され、従来比約1.3倍以上となる上下20度・左右40度の角度から撮影された顔の照合に対応する。

 これにより、映像中の遠くに映る小さな顔の認証、高い位置にあるカメラなどより広角で撮影された映像での認証を実現したとのこと。

 また、従来はすべてのフレームのすべての顔画像で照合していたのを改め、低解像度や極端に角度のついた照合に不向きな顔画像を事前に自動排除し、照合に適した品質の高い顔画像のみを抽出可能にしたことで、サーバーの負荷を抑え、映像処理の軽減と高速な照合を行えるようにしている。

 なお今回のソリューションで活用する顔認証技術は、NECがグローバルで展開する最先端AI技術群「NEC the WISE」の中核技術の1つとなっている。