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NEC、顔検出/顔照合ソフト開発キット「NeoFace」の認証精度と照合速度を向上

 日本電気株式会社(NEC)は4日、顔検出/顔照合ソフトウェア開発キット「NeoFace」の新版を提供すると発表した。米国標準技術研究所(NIST)による顔認証技術ベンチマークテスト(FRVT2013)で第1位を獲得した顔認証アルゴリズムを搭載し、認証制度と照合速度を向上させているという。

 NeoFaceは、NECの顔認証技術を使用した顔認証製品。指・手をかざすといったユーザー側の操作が不要なため、両手がふさがった状態でも認証できるのに加え、WEBカメラや端末内蔵のカメラを利用可能なことから、専用機器が不要で、タブレットやスマートフォンといったモバイル機器でも利用できる。また、指紋や静脈と違い、履歴として残された顔画像は人間が判別・確認可能で、パスポート写真などの場面でも利用できるとした。

 今回の新版では、真正面ではないやや横向きの顔画像や、解像度が低い画像、照明が暗い場所など、厳しい撮像環境での認証精度を改善した。具体的には、従来版と比べて1対Nの認証精度を28%向上したほか、認証エラー率を2/3低減したという。また、大規模データベースでの照合速度の向上など、性能の強化も行われている。

 NECでは、この新版を利用することで、官公庁から地方公共団体、民間企業まで、大小さまざまなシステムに、出入国管理や本人確認といった幅広い用途で顔認証を容易に組み込めるので、利便性とセキュリティ性の向上を実現としている。

石井 一志