ニュース

帝京大学医学部附属病院、ハイパーコンバージド・インフラ「Dell XC630」を採用

 デル株式会社は20日、帝京大学医学部附属病院が、米Nutanixのソフトウェアを基盤とするデルのハイパーコンバージド・インフラ製品「Dell XC630」を導入したと発表した。

 帝京大学医学部附属病院では、同大学医療情報システム研究センターが中心となって、医療IT導入やシステム開発に取り組んでおり、2009年からは仮想化基盤を導入。病院の基幹システムのインフラとして活用してきたものの、より迅速な臨床研究と医療サービスの提供を目指す中で、新旧バージョンが混在し、それぞれのバージョンごとに仮想化基盤がサイロ化した状態になっていた従来の仮想化基盤では、限界を感じるようになってきたという。

 そこで同病院では、SANやNASなどの専用ネットワークでサーバー群やストレージ階層を接続する必要がなく、容易に仮想化環境を構築が可能で、既存のクラスタに影響を与えずに一台ずつノードを追加することができるDell XC630を採用した。

 仮説の検証のためにシステムを短期間利用するという需要にはクラウドサービスが適しているが、医療では非常に機密性の高い個人情報を扱う必要があるため、セキュリティの観点からもクラウドサービスなどが適さない面もある。しかしDell XC630では、クラウドのように扱えるオンプレミスのサービスを簡単に構築できることなどから、これまでの仮想化基盤の課題を解決できるのではないかと考え、導入を決めたとのこと。

 また、医療というミッションクリティカルな分野での利用のため、高い信頼性とサポート力、1Uから利用可能であること、さらに従来のNutanix製品と比べて省スペース性が向上している点も評価された。

 導入にあたっては、従来の仮想化基盤よりも半分から3分の1に時間を短縮して古いシステムをDell XC630上に移行できたほか、コスト面でも、それまで専用サーバー5台で運用していたゲートウェイとロードバランサーを、3台のDell XC630と2台のスイッチ「Dell Networking S4048-ON」に切り替え、ほかのシステムと共用で利用することにより、構築費用を削減できたとしている。