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Dell、容量などを強化した仮想環境向けアプライアンスの第2世代を3月下旬に提供

 米Dellは25日、仮想環境向けスケールアウトアプライアンスの第2世代となる「Dell XC Webスケール・コンバージド・アプライアンス 2.0」(以下、Dell XC 2.0)を発表した。最新世代のサーバーハードウェアを利用し、前世代と比べてストレージ容量の向上などが図られているという。国内では3月下旬の提供を予定する。

 「Dell XCシリーズ」は、米NutanixからOEM提供を受けたソフトウェアを、x86サーバー「Dell PowerEdgeシリーズ」に搭載した仮想環境向けのアプライアンス製品。1つのアプライアンス(ノード)内にCPU、メモリ、ストレージ、ネットワークとハイパーバイザーといった、サーバー仮想化環境を構築するのに必要な要素をすべて搭載しているため、簡単に導入できるのが特長だ。

 今回の「Dell XC 2.0シリーズ」では、ハードウェアに最新の13世代Dell PowerEdgeを採用。高い拡張性を備えた統合型ソリューションとして、データセンターの運用効率を向上させ、最大でストレージ容量を50%以上、ラック密度を約2倍に高められるという。

 ラインアップは、「XC630」と「XC730xd」の2種類のモデルで提供する。このうち1Uサイズの「XC630」は、12世代のPowerEdgeベースだった前モデル「XC720xd」と比べ、約半分のラックスペースで、より多くの仮想環境を収納可能。また、2Uサイズの「Dell XC730xd」は、前モデルと比べて最大32TB、ストレージ容量60%増を実現できるとした。

Dell XCシリーズのメリット
Dell XC 2.0の特長

 米Dell ストレージ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのアラン・アトキンソン氏は、「Dell XCシリーズは、シンプルで使い勝手がよく運用しやすい点が好評だ。また、エンタープライズクラスの信頼性がある点、価値を生み出すまでの時間を短縮できる、つまり導入が迅速にできすぐに使い始められる点も評価されている」と、その特長をアピール。

 また、Nutanixのソフトウェアについて「OEMとしてこういったソリューションを提供できるのは当社だけ。いい関係をNutanixと築けたのは光栄なことだ」と述べたほか、自社のSDS(Software Defined Storage)製品全体についても言及。協業相手としてVMwareやnexenta、Microsoft、Red Hatなどの名前を挙げ、「(Dellのサーバー上で)多くのパートナーとSDSソリューションを提供しており、今までにない充実した体制を築いている」とも述べていた。

DellのSDSポートフォリオ
米Dell ストレージ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのアラン・アトキンソン氏

石井 一志