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NEC、マーケティング基盤を「Oracle Marketing Automation(Oracle Eloqua)」で刷新

キャンペーンメールのクリック率が約7倍に向上

 日本オラクル株式会社は11日、日本電気株式会社(以下、NEC)が、マーケティング業務向けクラウドサービス「Oracle Marketing Cloud」のうち、マーケティングオートメーション製品「Oracle Marketing Automation(Oracle Eloqua)」を採用したと発表した。NECでは、グローバルでのマーケティング基盤の一元化を目的として同サービスを導入している。

 NECでは従来、案件創出やナーチャリングを行うため、国内・海外の両市場向けで異なるマーケティングオートメーションのクラウドサービスを使用していた。しかし、各システムで個別にキャンペーンを運用していたことから、指標やプロセスの可視化、顧客関連データの一元管理が課題になっていたほか、既存サービスでは、標準機能に含まれない部分を担当者がカスタマイズして追加するなどの個別作業が発生し、運用負荷が大きくなっていたという。

 そこで、より質の高いデマンドを営業に提供することや、顧客それぞれとの最適なコミュニケーションにより関係性を深めること、ROIの可視化や向上、データセキュリティの強化などを目的として、マーケティング基盤をOracle Marketing Automation(Oracle Eloqua)で刷新した。

 導入にあたって評価されたのは、マーケティング担当者にとって必要な機能がグローバル標準のべストプラクティスをもとに網羅されており、統一フォーマットを利用することで、戦略や指標を共有できる点。また、見込み案件の確度の高さを数値化する「スコアリング」機能では、施策の実施中でも容易にスコアリングのルールを変更できるなど柔軟性が高いため、PDCAを回しながら最適な方法をリアルタイムで修正し、迅速に実施できる点も重要なポイントとなった。

 加えてセキュリティ面でも、NECのセキュリティ基準を満たすOracleのクラウドサービスであることや、システム部門に依頼することなく、マーケティング担当者自身がキャンペーンの設計、スコアリングロジックの設定、分析などを行えることも評価されている。

 導入後は注力キャンペーンを中心にを利用開始しており、対象の属性やエンゲージメントをスコアリング機能で分析し、確度の高い対象向けにメール配信を行った結果、CTR(クリック率)が利用開始前と比べて約7倍向上したとのことだ。

 なお今後は、海外市場向けにブランド認知の向上や、海外拠点での情報管理を行いながら、マーケティング活動で得られた顧客情報を活用した顧客との関係性の深化、さらには新規案件獲得などを目的に、アジアを中心とした地域などでも展開していく予定としている。