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【Interop 2013】シスコ、ブロケード、日立電線、アラクサラ、A10などが最新ソリューションを展示
(2013/6/14 09:51)
ネットワーク技術に関するイベント「Interop Tokyo 2013」の展示会が幕張メッセで6月14日まで開催されている。通信機器ベンダー各社のブースでは、それぞれの最新ソリューションが展示されている。
シスコのプログラマブルなネットワーク「Cisco ONE」
シスコシステムズのブースでは、SDN(Software Defined Networking)などネットワーク管理のプログラマビリティのアプローチ「Cisco ONE」に関連した展示が多くなされている。
SDNに関しては、オープンソースのSDNコントローラ「OpenDaylight」をベースにした「Cisco XNC(Extensional Network Controller)」をデモ。また、IOS機器をAPIでプログラムする「onePK(One Platform Kit)」もデモしている。この2点については、SDN ShowCaseでも展示されている。
また、ソフトウェアベースのスイッチ「Nexus 1000V」のHyper-V対応やKVM対応も展示して、マルチハイパーバイザー対応をアピール。さらに、Nexus 1000VでVXLANを使ったVirtual Overlayもデモしている。
そのほか、データセンター運用管理の自動化として、サーバーやネットワーク、ストレージなどのリソースをカタログ化してテンプレートを作る「UIC(Unified Infrastructure Controller)」なども展示している。
ブロケードのファブリックの利用例やソフトウェアルータVyattaのデモ
ブロケードのブースでは、隣り合ったSDN ShowCaseに関連して、SDN関連を展示。OpenStackでの仮想サーバーの作成などにイーサネットファブリックによる仮想ネットワークを連動させるデモや、ソフトウェアルータ「Vyatta」によって動的にVPNでつないだり切ったりするデモを展示していた。
また、「Build Your Own Ethernet Fabric」と名付けて、ネットワークカメラから映像を流しながら、4つのスイッチに好きにケーブルを抜き刺しさせて、構成が変わったりループを構成するような接続が作られたりしても問題なくネットワークトラフィックが流れ続けるとことを見せていた。
ジュニパーの10Gやモバイル基地局ネットワーク、SDN
ジュニパーネットワークスのブースでは、「仮想化」「サーバー攻撃」「BC/DR」といったキーワードごとにソリューションを展示している。
10G化のテーマでは、今年から販売を開始したスイッチ「EX4550」を展示。EX4500の2Uから1Uサイズとコンパクトにし、10GBASE-Tポートを全面に32ポートを備え、サーバーの10GbEが対応するのに向けて10GbE導入の敷居を下げるという。バーチャルシャーシやLAGにも対応する。
モバイルに向けては、モバイルバックホール(携帯基地局とパケットコアを接続するネットワーク)向けに作られた、サイズや動作条件、消費電力などの要求の厳しいルータ製品などを展示。PTX3000は、InteropのBest of Show Awardのキャリア/SP ネットワーキング部門で特別賞を受賞した。
また、SDN ShowCaseでも展示。「SDNによるMPLSネットワークの最適化」、SDNコントローラ「JunosV Contrail Controller」、Junos搭載機器をRESTful APIで制御する「Junos Space SDK」を紹介している。
日立電線、100GbEを対象とするSDN-WANの実験
日立電線のブースでは、通信事業者向けの100G/40Gイーサネットスイッチ「Apresia 26000シリーズ」を展示している。5月30日に発表した製品で、9月に販売開始予定。特にモバイルバックホールや広域イーサネット網を対象にしているという。50ミリ秒以内の切りかえが可能な冗長化機能や、Ethernet OAMなどに対応している。
同時に、Apresia 26000シリーズを想定し、通信事業者の閉域WAN回線をOpenFlowによるSDNで制御する「SDN-WAN」の実験についても展示している。ストラトスフィアとの共同技術検討であり、OpenFlow 1.3の機能を使ってVLANとMPLSの間でラベルを付けかえるといった手法によりWANでのオーバレイネットワークを構成する。これにより、コスト競争の厳しい通信回線の運用コストを下げるのが狙いだという。
実験や会場デモでは、Apresia 12000にOpenFlow 1.3.2対応機能(試作)を組み込み、ストラトスフィアのStratosphere SDN Platform(SSP)により制御している。その成果をApresia 26000シリーズに移植していく予定。
そのほか、イーサネットファブリック「BFS(BoxCore Fabric System)」対応スイッチや、多数のスイッチを1台のように管理できる「Virtual BoxCore」、低コスト型スイッチ「ApresiaLight」のPoE給電対応機種などを展示している。
アラクサラのクロスオーバー型スイッチ
アラクサラのブースでは、シャーシ型の拡張性とボックス型のサイズを備えた「クロスオーバー型」スイッチ「AX4600Sシリーズ」の「AX4630S-4M」を展示している。6月5日に発表された製品で、2013年度下期からの出荷を予定。2Uのサイズに、同社のシャーシ型スイッチと同様のインターフェイスモジュールを4つ搭載し、高度なプロトコル処理をプログラマブルエンジンで実装したサービスモジュールも組み込める。
また、100Gイーサネットに対応した通信事業者向けエッジルータ「AX8600Rシリーズ」を展示。IPv4/v6、IP in IP、MPLS、MAC in MACを処理するプログラマブルエンジンのPE-NIFにより、往復で合計200Gbpsの転送速度をデモしている。
Fortinetの高速なセキュリティアプライアンス
Fortinetのブースでは、InteropのBest of Show Awardのセキュリティ部門グランプリを受賞した「FortiGate-3600C」など、UTMアプライアンス製品「FortiGate」を主に展示している。2種類のASICを複数搭載することにより、ファイアウォールやIPS、アンチウイルス、VPNなどで高速なパフォーマンスを出すという。なお、ShowNetでサーバー攻撃を検知しグラフィック表示する「NIRVANA改」でも、ShowNetにIPSとして設置されたFortiGateのログが使われているという。
A10、新ブランド「Thunder」製品を展示
A10ネットワークスは、5月に発表されたADC(ロードバランサー)の新ブランド「Thunder」の製品「Thunder 6430」を展示している。特にスループットのパフォーマンスを前面に出してデモをしている。なお、InteropのBest of Show Awardのパフォーマンスオプティマイゼーション部門で特別賞を受賞した。
また、ブースとSDN ShowCaseで、OpenFlowとADCを協調させる「SDNスケールアウトソリューション」をデモしている。仮想ADCを複数動かすAX-V 300とOpenFlowネットワークを組み合わせることで、冗長化をコントロールする。また、オーバレイネットワークのゲートウェイ機能についても展示している。