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【クラウドEXPO】マイクロソフトやIIJ、ネオジャパン、サイボウズなどが最新ソリューションを展示
OSS関連を集めたコーナー「OSSシアター」も
(2013/5/9 06:00)
「クラウドコンピューティングEXPO」など11のIT専門展からなる「Japan IT Week 春 2013」が、5月8日より東京ビッグサイトで開催されている。会期は10日まで。
「組込みシステム開発技術展(ESEC)」と「ワイヤレスM2M展」が西展示棟で開催。「クラウドコンピューティングEXPO」「データセンター構築運用展」「ソフトウェア開発環境展」「データウェアハウス&CRM EXPO」「データストレージEXPO」が東展示棟の第1~3ホールで、「情報セキュリティEXPO」「WEB&モバイルマーケティングEXPO」「スマートフォン&モバイルEXPO」「通販ソリューション展」が東展示棟の第4~6ホールで開催されている。
ここでは、「クラウドコンピューティングEXPO」を中心に5日8日の展示会の模様をレポートする。
日本マイクロソフト、Azure互換プライベートクラウド管理ソフトなどを展示
日本マイクロソフトのブースでは、Windows AzureとWindows Server 2012、System Center 2012によるパブリッククラウドとプライベートクラウドのソリューションを中心に、Office 365やWindows 8、Dynamics CRMなどについて、展示とミニセミナーで紹介している。
日本で初めての展示となるのが「Windows Azure services for Windows Server」だ。これは、Windows Server 2012とSystem Center 2012によるプライベートクラウドを、Windows Azure互換のWebユーザーインターフェイスから管理できるようにする製品。1月にリリースされている。これにより、プライベートクラウドをWindows Azureと同様の管理方法で運用できるほか、例えば大企業で部門や子会社のサーバーをホスティングしリソースや課金を管理するといった利用もできるという。
そのほか、Windows 8タブレットや、米Microsoftが2012年10月に買収したStorSimple社のクラウド統合型ストレージ製品なども展示されている。
IIJ、海外でのサービスやSDNプラットフォームなど
インターネットイニシアティブ(IIJ)のブースでは、プライベートクラウドサービスを紹介する「IIJ GIOのアプリケーションと海外展開」、デスクトップ仮想化やビデオ会議などを紹介する「オフィスIT」、パートナー企業によるアプリケーションサービスを紹介する「エンタープライズ・アプリケーション」の3つに分かれて展示している。
「IIJ GIOのアプリケーションと海外展開」のコーナーでは、主に日本企業の海外進出を対象として海外で提供する「IIJ GIOグローバルサービス」を紹介。現在、米国西海岸と中国でサービスインしており、今後は米国東海岸や欧州、シンガポールでのサービスインを予定しているという。
また、「オフィスIT」では、仮想デスクトップサービスや、クラウド型ビデオ会議サービス、ゲートウェイセキュリティのサービスを展示。さらに、IIJとACCESSの子会社で、SDN(Software Defined Network)プラットフォームを開発するストラトスフィアの展示やミニセミナーも行われている。この中では、現在提供しているStratosphere SDN Platform(SSP)や、MPLSによる広域SDN、開発中という、無線LANアクセスポイントにアクセスしたクライアントを認識して、自動的にVXLANなどで特定のネットワークに参加させるコントローラ製品が紹介されていた。
NTTファシリティーズ、水や空気の循環を利用した空調制御システムなど
NTTファシリティーズのブースでは、開催直前の5月7日に販売開始を発表した水冷式空調制御システム「SmartStream」などを展示している。SmartStreamでは、データセンターのサーバールームの天井上に循環水を使った空調装置を設置。サーバールーム内には冷気と暖気を区切る壁を設け、天井から冷気を降下させ、暖気を天井から上に上昇させることにより、送風に使う電力を減らす。循環水の冷却には外気なども利用する。これによって、20~40%の省エネを実現しているという。
SmartStreamは、もともと日立電線が自社データセンターなどに導入した技術で、2011年の「グリーン・グリッド データセンター・アワード」の特別賞を受賞。これをもとに、NTTファシリティーズが担当の田代完二氏を招き、遠隔監視システムなどを追加して商品化した。
サードパーティ各社によるdesknet's NEO関連ソリューション
ネオジャパンのブースでは、同社のグループウェア「desknet's NEO」について展示。特に、タブレット端末やスマートフォンを並べて、モバイルでの利用の紹介が目立った。また、サードパーティ各社によるdesknet's NEO関連のソリューションも展示されている。
サイボウズ、kintoneの新機能など展示
サイボウズのブースは「cybozu.com cafe」と題してカフェ風の内装で各サービスを紹介。実際にコーヒーを来客に出したりもしていた。
PaaS型サービス「kintone」のコーナーでは、ちょうど5月8日から公開されたという「kintone 2013年 夏版」も展示している。プロジェクト内などでコミュニケーションをとれる「スペース」に、外部の人を招待して参加させることができる「ゲストスペース」の機能が追加されている。
OSS関連8社が共同展示
「OSSシアター」と名付けられたブースでは、オープンソースソフトウェア関連の8社が展示。アルフレスコジャパンの文書管理サーバー「Alfresco」、SRA OSSのデータベース「PowerGres」、ハマゴムエイコムのERP「ADempiere」、ミラクル・リナックスのZabbix一括監視ツール「監視統合ビューア」、マインドの勤怠管理・人事給与システム「MosP」、Linux技術者認定試験のLPI-Japan、ワークブレイン・ジャパンのBIソフト「Jaspersoft」、野村総合研究所(NRI)のオープンソースのサポートサービス「NRI OpenStandia」が並んだ。
また、シアターのショーでは、デジタル芸人「アキラボーイ」が登場し、各社を紹介していた。