週刊データセンターWatch:

オラクルが「Oracle Compute Cloud@Customer」発表。自社データセンター内でOCIサービスが利用できるように

 オラクルは、エンタープライズ向けクラウド「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」のサービスを、ラック規模で運用するためのインフラ環境を新たに発表した。名称は「Oracle Compute Cloud@Customer」。小規模な環境でOCIのソフトウェア・スタックを活用するのに最適としている。

「Oracle Compute Cloud@Customer」

 「Oracle Compute Cloud@Customer」の導入により、本来ならクラウドサービスであるOCIの各種サービスを、ユーザーは自社データセンター内で稼働させることができる。すでにオラクルのデータベースなどを運用しているユーザーにとって、同じクラウド・リージョン内で各種サービスを利用できるため、APIや管理ツールなどの面で一貫した体験が提供できるのがメリットとされる。

 近年はクラウドの利用が広がっているが、しかしデータのレジデンシーの観点から、国外・域外ではどうしてもデータを保存できないユーザーは一定数いる。こうした環境でもOCIの先進的なサービスができ、さらにはプロセッサーやストレージ容量も柔軟に拡張できるという。

 オラクルでは「分散クラウド戦略」を標榜。各種のソリューションを通じて、ユーザーが必要とするクラウド環境の提供を進めるとしている。