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CSK、Java EEアプリケーション基盤「arvicio2」

報道関係者各位

PressRelease1/28
株式会社 CSK
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JavaEEアプリケーション基盤「arvicio2(アルビシオ2)」
大規模分散システムに対応した新バージョンを開発
~効率的な業務アプリケーション開発を支援する「arvicio2」に、分散処理機能・システム間連携機能を追加~
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株式会社CSK(本社:東京都港区、代表取締役社長:中西 毅、以下CSK)は、自社のJava EE※1アプリケーション基盤フレームワーク製品「arvicio2(アルビシオ2)」の最新版を本日リリースしました。

最新版「arvicio2」では、主に分散処理、システム連携の2機能を追加し、大規模・複雑化するシステム開発をさらに効率化することが可能になりました。

1.背景
近年システムに蓄積されるデータは増加の一途を辿っており、開発当初には想定もしなかった性能を要求される場合が多くなってきました。しかしながら昨今の景況感の中、新しいシステムの導入や大規模な再構築を選択するのは困難です。このような状況では、従来のシステムでボトルネックとなりがちなデータベースへのアクセス集中を、一時キャッシュを利用して改善したり、増大するデータを並列に処理することで性能を向上させるような対策を早急に実施することが重要です。

またこの数年、一からシステムを構築するのではなく、クラウドサービスを利用することで生産性を上げようとする企業が増えてきました。このようなサービスを最大限に活用するためには、既存のシステムとクラウド上のサービスを効率的に連携する必要があることは言うまでもありません。そこで、先述のような企業システムを取り巻く環境や利用形態の変化に対応するために、当社のJavaEEアプリケーション基盤「arvicio2」を機能強化しました。なお、すでに「arvicio2」提供済みのお客様へは新バージョンへのアップデートを強力にサポートし、2011年度末までに100社への提供を見込んでいます。

2.新機能の特長
さらなるシステム開発の効率化を実現するため、このたび「arvicio2」に分散処理機能、システム間連携機能を追加しました。

①分散処理機能
システム開発におけるデータ処理を、複数のアプリケーションサーバ(以下APサーバ)に分散させることにより、データアクセス速度を大幅に向上させることができます。また、APサーバの一つにトラブルが発生した際に、データ処理を他のAPサーバに振り分けるため、データ処理を継続して実行することが可能です。

②システム間連携機能
異なるシステムの実行環境(企業内環境/プライベートクラウド環境/ハイブリッドクラウド環境)間において、複数の処理とデータを連携させる仕組みを提供します。これにより、企業内システムに、Salesforce※2 やAmazon S3※3などのクラウドサービス上のアプリケーションに蓄積されたデータを転送するなどといった処理が可能となり、システム実行環境を自由に組み合わせた効率的なシステム開発が実現されます。

<追加機能詳細>
①分散処理機能
分散処理機能には大きく3つの特長があります。

a.データキャッシュ
arvicio2にキャッシュサーバ機能を追加しました。APサーバからデータベースサーバ(以下 DBサーバ)へのアクセスデータをメモリ上にキャッシュするため、開発者はarvicio2フレームワークを利用する事で、データベースアクセスによる処理の遅延を気にすることなく開発を行う事ができるようになりました。またキャッシュデータとDBサーバ上のデータの同期はアプリケーションを意識する事なく実行されます。例えば、アプリケーションが大量のデータ検索や更新処理を行う際には、予め本機能を使ってシステムを開発して置く事により、DBサーバ上のデータをAPサーバやキャッシュサーバのメモリ上に配置し、データアクセス速度を大幅に向上させる事ができます。

b.分散並列処理
大量のデータを扱う処理を実行する際に、複数のAPサーバで処理を分散して実行する機能をフレームワークに追加しました。例えば、バッチプログラムなどで長い処理時間を必要とする場合に、本機能を使う事により自動的に他のAPサーバへ処理を振分けて実行し、全体の処理能力を大幅に改善する事ができます。

c.セッションレプリケーション
保持されたHTTPのセッション情報を複数のAPサーバ間で共用できるようになったため、一つのAPサーバにトラブルが発生しても他のAPサーバで処理を継続して実行することができるようになりました。

②システム連携機能
arvicio2のシステム連携機能では、システムの実行環境(オンプレミス/プライベートクラウド/ハイブリッドクラウド)を問わず、複数の処理とデータを連携させる仕組みを提供します。例えば、クラウドサービスであるSalesforceやAmazon S3とプライベート環境上のデータベースとの間にarvicio連携サーバを配置することで、SalesforceやAmazon S3上のアプリケーションが蓄積したデータを、プライベート環境へ転送したり、環境の自由な組み合わせでの連携処理などを実現可能にします。また、システム連携機能はEIP(Enterprise Integration Patterns)対応のメッセージ処理をノンコーティングで実装可能です。

<arvicio2について>
CSKでは、2009年より効率的なシステム開発を支援するJavaEEアプリケーション基盤arvicio2を提供しています。arvicio2を導入いただくことで、通常6ヶ月~1年程度かかるアプリケーション基盤構築が不要となるため、システム開発全体のコスト抑制、期間短縮が実現されます。また、基盤が必要とするカスタマイズを容易に実現する拡張性の高さも特長として、これまで54社に導入された実績があります。

【構成】

1 アプリケーション基盤
実績豊富なJavaフレームワークをベースに拡張性、保守性のあるシステムを構築するための機能を提供します。

2 開発ドキュメント
アプリケーション基盤を利用するための豊富な情報を提供します。

3 開発支援ツール
開発者の生産性を向上するツールを提供します。

【特長】

・業務プログラムのテスト効率の生産性を高め、システムの保守性を高めるコンポーネントアーキテクチャ・ブラウザやリッチクライアントなどの多様なユーザインタフェースからのアクセスを容易に実現するマルチチャンネル・システムのデータ処理要件に応じて、アクセス方式を柔軟に選択可能なマルチ データアクセス・メインフレームや既存アプリケーションとの接続を容易にする、外部システム 連携機能・基幹業務に求められる信頼性・可用性を達成する、高品質な基盤コンポーネント群

※1 Java EE(Java Platform Enterprise Edition):SunMicrosystems社が開発したプログラミング言語Javaによるサーバアプリケーションを構築するための開発・実行基盤の標準。以前の規格はJ2EE(Java 2 Platform Enterprise Edition)。

※2 Salesforce:セールスフォース・ドットコム(salesforce.com)社が提供するCRMソリューションを中心としたクラウドサービス。http:// www.salesforce.com/jp/

※3 Amazon S3:Amazon Data Services Japan社のクラウドサービスAWS(Amazon Web Services)において提供されているオンラインストレージサービス。http://aws.amazon.com/jp/s3/

関連情報
2011/1/28 17:00