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IHIがクラウド型コミュニケーション基盤採用、コスト削減や業務効率向上を実現
(2015/7/24 13:17)
NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は23日、株式会社IHIが、グループの主要拠点において、クラウド型コミュニケーションサービス「Arcstar UCaaS」を活用したコミュニケーション基盤を構築すると発表した。一部の海外拠点などへの導入結果が良好であったことを受け、5月の愛知事業所における利用開始を皮切りに、7月からは、グループ会社の一部にも展開。本格的な運用を開始したという。
IHIグループでは従来、オンプレミス型のPBXをベースに、拠点ごとに異なる複数のサービスでコミュニケーション基盤を構築していたため、拠点や人員の増減に対する柔軟な対応が難しい、といった課題があった。また工場では、現場業務や会議などで席を外すことが多く、工場内にいる社員と連絡を取り合うのに時間と手間がかかり、迅速なコミュニケーションを取りづらい点も問題になっていたという。
そこで、新システムとしてクラウド型コミュニケーションサービス「Arcstar UCaaS」を活用したコミュニケーション基盤を新たに導入した。「Arcstar UCaaS」とモバイル端末を内線として利用できるNTTドコモの「オフィスリンク」を連携させ、外線・内線双方に発信できるモバイル端末を活用することで、「1人1番号制」を実現。これにより、代表電話からの取り次ぎを不要とする効率的なコミュニケーションが可能になっている。
また、外出先においても内線番号を使って無料の内線通話ができるため、外出先からでもオフィスにいるかのようなコミュニケーションが可能。さらに、企業向け外線IP電話サービス「Arcstar IP Voice」の利用により、国際通話を含む外線通話料の大幅な削減を実現した。
なおコスト面では、オンプレミス型PBXの更改費用とクラウド型PBXの導入費用を比較したところ、約30%の費用削減が可能と算定されたほか、設備の運用コストに関しても、電話設備の運用保守作業や回線の設定変更作業が不要になるため、約25%の費用削減が見込まれているとのこと。
さらに、高額なPBXを固定資産として保有する必要がなくなることから、ROE(自己資本利益率)の向上にも貢献。モバイル端末の導入にあたっては、従来利用されていたPHSからの移行を行っており、これによってオンプレミス型のPHS用設備の維持・更新も不要になったとした。