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グレープシティ、帳票の運用を可能にする「ActiveReports 9.0J Server」

 グレープシティ株式会社は16日、.NET帳票開発コンポーネント「ActiveReports for .NET 9.0J」(以下、ActiveReports)において、帳票の管理・運用を可能にするサーバー製品「ActiveReports 9.0J Server」(以下、ActiveReports Server)を提供すると発表した。ActiveReportsの上位ラインアップ「Professionalエディション」のService Pack 1で、追加機能として提供される。

 ActiveReportsは、レイアウトや書式といった外観デザインの設定から、データ接続、印刷およびPDFへの出力設定まで、さまざまな機能を備えた帳票開発コンポーネント。今回提供するActiveReports Serverは、ActiveReportsで作成した帳票の運用管理に特化したサーバー製品で、簡単に帳票の運用環境を構築することができる。

 具体的には、Webサーバー(IIS)にインストールして初期設定を行うだけで、環境を簡単に構築可能。ActiveReportsでデザインした帳票であれば、共有データソース、ドリルダウンを除いて、ほぼすべての帳票ファイルを、管理者向けのポータル画面からアップロードできる。アップロードした帳票は、一般ユーザー向けのポータル画面から、いつでも表示や検索、出力、保存、スケジュール配信といった操作を行えるという。

 このほか、管理者向けのポータルでは、ユーザーとロールの作成/設定や、帳票への権限設定、ログの記録設定などを行えるとのこと。

ユーザー向けポータルの画面イメージ

 従来、こうした機能はスクラッチで一から開発する必要があったが、ActiveReports Serverを用いると、開発作業を行わなくても利用できるようになるため、帳票システムの開発から運用までの工数を、大幅に削減できるとした。さらに、SDKとして24種類のWebサービスライブラリとASP.NETサーバーコントロールを用意しており、開発者はこれらのサービスを用いて、外部システムと連携させたアプリケーションを構築することも可能だ。

 なお、具体的なコンポーネントとしては、Webサーバー上で動作し、Webポータルサイトとして動作する「サーバー」と、帳票の実行エンジンである「エージェント」に分かれ、帳票の実行要求があった場合、サーバーとエージェントが相互に通信して処理が行われる。

 これらは、同一のサーバー機に配置することも、サーバー機を分けて配置することも可能で、1つの「サーバー」に対し、「エージェント」は5つまで接続できる。利用にあたっては、この「エージェント」の数に応じて課金される仕組みで、価格は2コアあたり12万960円(税込み)。また、開発に必要な基本サーバーライセンスは、「Professionalエディション」のユーザーに対しては無償で提供される。

石井 一志