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旅行者は毎日5万超、関西国際空港の公衆無線LANを支えるRuckus製品
(2015/5/13 07:00)
ラッカスワイヤレスジャパン合同会社以下、ラッカス)は12日、無線LANコントローラー「Ruckus ZoneDirector 3000 Series」とデュアルバンド屋内アクセスポイント(AP)「Ruckus ZoneFlex 7982」が、関西国際空港の公衆無線LANサービスに採用されたと発表した。105台のAPを2台のコントローラー(冗長構成)で管理し、毎日5万人を超える旅行客にサービスを提供している。
関西国際空港は大阪湾内の人工島に位置し、2014年には年間14万回を超える航空機発着数と1900万人を超える旅行客が利用する。関西地区三空港の中で唯一定期国際線が就航する空港として、外国人旅行者の増加にも貢献。さらに開港以来の21年間でロストバゲージがゼロという驚くべき実績を有し、World Airport Awards 2015においても、「荷物の取り扱い満足度」で世界一に選ばれてる。ちなみに「LCCターミナル満足度」も世界一で2冠を達成している。
そんな関西国際空港では、スマートデバイスの普及に伴い、これまでにも利用者向けWi-Fiサービスを空港内の限られた場所で提供してきた。しかし、端末の急速な普及と、旅行者のWi-Fiに対する需要が高まるにつれ、独立したAPによるサービスに対する課題が顕在化。新たに無線LANネットワークを構築することが不可欠と判断したという。
ターミナル全域でより良いユーザーエクスペリエンスを提供できる高密度接続をめざし、新しいWi-Fi導入プロジェクトが立ち上がったのが2012年。ベンダーを選定する中で、ラッカスの独自技術「Ruckus BeamFlex」(特許取得済み)がもたらす接続性やカバレッジ、電波干渉を自律的に回避する機能を評価。さらに全チャネルの容量分析を基にしてRFチャネルを自動で選択する「Ruckus ChannelFly」などの技術も決め手となって、Ruckus ZoneDirector 3000 SeriesとRuckus ZoneFlexを採用したという。
新しい公衆無線LANサービスは2014年4月から開始され、搭乗ゲートやショッピングエリアなど、空港内の主要な公衆エリア全域をカバーしており、開始以来、常時700~800のコネクションがあるという。初回アクセスにおいては、Wi-Fiサービスに旅行者が接続すると、ログインネームやパスワードを登録することなく、使用条件に合意するだけで接続できる手軽さも実現している。
関西国際空港情報通信ネットワーク株式会社のシステムサービス部 システムサポート2グループ サブリーダーの森池秀行氏は「ラッカスのAPの性能は想像以上でした。他社製のAPと比べて3割少ない数で同範囲をカバーできています。APにあらかじめ設定されたアクセス容量に達すると、クライアントロードバランス機能で端末を他のAPにつなげる調整も自動で行ってくれるため、アクセス容量の増加を干渉なしで実現できています」と述べる。
今後は空港利用者のためのサービス以外に、スタッフ業務への活用も検討する予定という。