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富士通、PC操作や心理状態からサイバー攻撃にあいやすいユーザーを判定する技術

 富士通株式会社と株式会社富士通研究所は19日、メール/ウェブ閲覧などのPC操作と心理特性から、サイバー攻撃の被害にあいやすいユーザーを判定する技術を開発したと発表した。

2000人のアンケート調査と250人の行動ログからサイバー攻撃被害にあいやすい人を判定する

 「ウイルス被害」「詐欺被害」「情報漏えい」という3種類のサイバー攻撃に対して、社会心理学の専門家協力のもと、ネット上のアンケート調査で被害にあいやすい人の心理特性を分析。被験者は、全国の20~60代の会社員、男女約2000人で、業務の大半を個人専用のPCで行い、半数がサイバー攻撃の被害経験を持つ。

 また、PC操作による行動上の特徴と、サイバー攻撃の被害に遭いやすい心理特性との関連性を明確にするために、ユーザーのPC操作ログ(メール操作やウェブ閲覧、キー/マウス操作など)を収集するツールや、フリーズ状態などの擬似的な異常状態を作り出すツールを用いて、富士通従業員約250人にアンケート調査を実施。被害にあいやすいユーザーの心理特性と行動特性の関連を分析して数値化した。

 分析の結果、リスクよりもメリットを優先する人(ベネフィット認知が高い人)はウイルス被害にあいやすいことや、PCを使いこなしている自信のある人は情報漏えいのリスクが高い傾向などが判明したという。

被害リスク算出結果

 開発技術は2016年の実用化を目指しており、被害にあいやすいユーザーの検知精度を向上させるほか、ユーザーの心理特性や行動特性に合わせたセキュリティ対策技術につなげるという。

山川 晶之