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シャープ、日本標準とデジタル教材開発、佐賀県の小学校3校で実証研究へ

 シャープ株式会社は20日、佐賀県多久市でデジタル教材の実証研究を行うと発表した。小学生学習教材を発行する株式会社日本標準とタブレット端末向けのデジタル教材を共同開発し、日本マイクロソフト株式会社の協力の下、学習効果や個別指導に関する効果を検証する。

 シャープは従来より教育ソフトの開発・販売や、電子書籍関連技術を活用した電子教科書の実証実験などに取り組んでいる。これらの取り組みで培ってきた教育向けソリューションに関する技術・ノウハウと、日本標準の学習教材における知見を基に、タブレット端末向けのデジタル教材を新たに共同開発。「デジタル版 学力到達度診断」と「デジタル版 プリント教材」で構成される。

 実証研究では、まず「デジタル版 学力到達度診断」でテストを実施し、各児童の学習課題を分析。次に学習の習熟度に応じた「デジタル版 プリント教材」を使用し、知識・理解の定着を図る。併せて、学校向け教育支援システム「スタディシリーズ」を活用することで、教員がPCで各児童の教材進ちょくや回答までの所要時間といった学習状況を把握できるようにし、最適な個別指導につなげる考え。

実証研究(デジタル版 プリント教材)の流れ

 実証研究の対象校は、佐賀県多久市の公立小学校3校。Windowsタブレット端末約200台を配備し、「デジタル版 学力到達度診断(国語・算数)」「デジタル版 プリント教材(国語・算数)」のデジタル教材を使用して、5年生2クラスの約200人で実際に授業を行う。実施期間は2014年11月下旬~2015年3月上旬を予定。これらの効果を基に、2015年度以降全国の小学校へ提案していく。

デジタル版 プリント教材内容

川島 弘之