ニュース
デル、最新Xeon E5を搭載した13世代目のx86サーバー~管理機能や性能を向上
(2014/9/9 11:30)
デル株式会社は9日、第13世代となるx86サーバー製品群4製品を発表した。ラック型の「Dell PowerEdge R730xd」「同 R730」「同 R630」と、タワー型の「Dell PowerEdge T630」で、いずれも2ソケットタイプ。最新のサーバー向けCPUである「Xeon E5-2600 v3シリーズ」を搭載し、性能や管理性などが強化されている。
新製品はいずれも、Haswell(開発コード名)世代となるXeon E5-2600 v3シリーズを搭載しており、1プロセッサあたり最大18コアを搭載可能になった。メモリはDDR4メモリをサポートし、アクティブ時で30%、スタンバイ時で50%の消費電力を削減できるほか、将来的には128GBのメモリモジュールをサポートする予定で、インメモリデータベースやビッグデータ分析など、大容量のメモリを利用する用途に対してより価値を提供できるという。
ディスクについても、PCI Express(PCIe)接続型フラッシュメモリ「Express Flash NVMe PCIe SSD」への対応により、高速なデータアクセスを従来よりも低廉な価格で実現するとのこと。NVMe(NVM Express)は、韓国Samsungが開発したホストインターフェイスの新規格で、すでに「Dell PowerEdge R920」などの製品で採用されている。インターフェイスにPCIeを利用するためSAS/SATA接続のSSDと比べて高いパフォーマンスを提供できるだけでなく、既存のPCIe接続型のフラッシュメモリと比べて、コストを1/3程度に削減可能とのこと。さらにホットプラグに対応し、サーバー前面から無停止で交換を行える利便性の高さも備えているとした。1台あたりの容量は、400GB/800GB/1.6TB。
一方の管理面では、一般的なUSBメモリを利用して簡単に設定をインストールできる「iDRAC Direct」や、DHCPサーバーと連携して1000台規模のサーバーにも設定ファイルを流し込める「“Zero Touch”自動コンフィグレーション」、NFC対応スマートフォン(Android)と専用ベゼルを用いて、スマートフォンをサーバーにかざすだけで情報の取得と設定を行える「iDRAC Quick Sync」といった新機能を利用できる。
このほか、外気冷却への対応を向上させたのも特徴。新たな「Flesh Air 2.0」では、通常動作環境を5~40℃へ拡大するとともに、年間1%(約85時間)以内であれば、マイナス5~5℃、あるいは40~45℃も動作サポートの対象内となる。これによって、外気冷却データセンターやコンテナ型データセンターへの適用がよりやりやすくなった。
なお新製品のうちラック型は「R730xd」と「R730」が2Uサイズ、「R630」が1Uサイズで、最大4台までのExpress Flash NVMe PCIe SSDを搭載できる。いずれも、搭載ディスクの種類に応じて筐体を選べるようになっており、例えば「R630」では、1.8型SSD×24、2.5型ディスク×10、2.5型ディスク×8+LCD&DVDから選択可能。高密度型の「R730xd」では、最大で2.5型ディスク×24+2.5型ディスク×2(リア部)を搭載でき、VMware Virtual SAN、Microsoft Storage SpaceをはじめとするSoftware Defined Storage(SDS)用途にも十分対応可能とした。
価格は、「R630」が38万9000円(税別)から、「R730」が41万5000円(税別)から、「R730xd」が44万1000円(税別)から。タワー型の「T630」は27万6000円(税別)からとなる。