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「Windows 8.1」プレビュー版が公開、IE11ではWebGLをサポート
「スタートボタン」似のボタンを搭載、3Dプリンターに対応
(2013/6/27 12:49)
米Microsoftは26日、米国サンフランシスコで始まった開発者会議「Build 2013」において、社内コードネーム「Blue」として知られていた次期OS「Windows 8.1」のプレビュー版を13カ国語で特設サイトにて公開した。
このプレビュー版は、一度インストールするとアンインストールできない可能性があり、アプリや設定も保持できないことから、「自分でトラブルを解決できるITプロフェッショナル向け」として公開された。
一部対応していないタブレット端末があり、言語パックがインストールされている場合にはそれらが削除されてしまう不具合もある。プレビュー版のはマイクロソフトアカウントでのログインとなり、ローカルアカウントでのログインは正式版でサポートされる。
これら詳細な注意事項はFAQとして公開されており、利用の際には十分注意して読む必要がある。
Windows 8.1の新機能としては、スタートボタンらしき新ボタン、デスクトップ画面への直接起動オプションのサポート、新しいタイルサイズ、マルチモニターサポート、スナップモードの改良、自動DPIスケーリングなどが注目されている。
特に、Windows 95以来ユーザーが慣れ親しんできたスタートボタンがWindows 8でなくなったことは、Windows 8の大きな“欠点”だとする声もあがり、注目されていた。Microsoftは、Windows 8.1に以前と同じスタートボタンを戻すことはしなかった。その代わりとして、スマートボタンらしき機能を持つボタンをこれまでと同じ位置に据えることで、ユーザーが移行しやすいようにした。
スタートスクリーンを経由せずに、直接デスクトップ画面に移行できる設定もできるようにした。Windows 7以前のユーザーにとって、またデスクトップPCユーザーにとって、スタートスクリーンにはなじみがないためだ。
スタートスクリーンのタイルサイズは、デフォルトに加えて大きめと小さめのタイルサイズが新たに用意されたほか、スタートスクリーンにピン留めできるアプリも指定できるようになった。こうしたインターフェイスの改良も魅力だ。
Windowsストアのデザインも新しくなった。決済方法としてWindowsストアギフトカードも発表され、Microsoftアカウントに地元通貨をチャージでき、そこからアプリを購入できることも明らかになった。
また、新アプリとして、Facebook、Flipboard、NFLアプリが登場することが発表され、Windows 8.1のデフォルトアプリとして「フード&ドリンク」「ヘルス&フィットネス」が追加されることも明らかになった。
さらに、「Internet Explorer 11」がWindows 8.1に含まれることも明らかになった。注目すべきは、Microsoftが批判的な態度を取っていたWebGLがサポートされることだ。HTML5のサポートも改善される。また、開けるタブの数の制限が撤廃され、タブは画面下に表示されるようになった。タブのシンクロ機能も搭載されている。Windows 8.1のスナップ機能をIEのタブで利用することも可能だ。なお、WebRTCに関しては言及されなかった。
興味深い新機能として、Windows 8.1が3Dプリンターをサポートすることも明らかにされた。具体的には、「3D製造装置用のドライバモデル」「3D製造装置用のWindowsストアデバイスアプリや拡張機能のサポート」「ジョブスプーリングおよびキューイングのサポート」「デバイスの機能をモデル化するためのキーワード」「製造する3D製造ジョブを送信するためのアプリケーション用API」が含まれるという。
このほか、Build 2013での発表については、米Microsoftの動画サイト「Channel 9」で視聴することができる。