A10、同社初の40GbEポート搭載ロードバランサー「AX 5630」

17万CPS以上のSSL処理性能、1億SYN/秒のDDoS防御を実現


 A10ネットワークス株式会社は29日、アプリケーションネットワーキングプラットフォーム「AXシリーズ」のデータセンター向け最新ハイエンドモデル「AX 5630」を発表した。A10初の40GbE(QSFP+)ポート搭載製品となる。

AX 5630

 AX 5630は、ハイエンドのロードバランサ製品。40GbE×4ポートを備え、わずか3Uラックサイズで、アプリケーションスループット77Gbps、600万L4コネクション/秒(CPS)を実現。SSLパフォーマンスは、2048ビット鍵使用時で17万SSL CPS以上で、従来のハイエンド製品「AX 5200-11」の約4倍。DDoS対策としては、CPUに代わって防御処理を行う「FTA-2(Flexible Traffic ASIC-2)」を4つ搭載することで、1億SYN/秒のDDoS防御を可能にしている。

AX 5630の特長

 そのほか、機能的な特長としては、AXのリソースを仮想的に分割して複数のAXとして稼働させる「アプリケーションデリバリーパーティション(ADP)」に対応。パーティションごとに各リソースを割り当て、管理機能を独立させられるためマルチテナント構成が可能となり、AX 5630のパフォーマンスを複数の組織に分割して提供できる。

 また、最大8台までのAXを仮想的なシャーシ構成にできる「AXバーチャルシャーシシステム(aVCS)」もサポート。AXを追加していくだけで負荷に合わせたパフォーマンス増強が可能となっており、複数のAXを1台のシャーシ製品のように操作・設定できる。8台のAX 5630をaVCS構成にした場合、最大616Gbpsのスループットが実現するという。

 「SSLインターセプト」に対応したのも特長。クライアントのSSL暗号化通信を外部へ転送する前に一度複合化し、平文でサードパーティ製のトラフィック検査装置(ファイアウォール、UTMなど)に転送した後、再び暗号化することで、SSL通信でも通信内容を検査できるようにする機能だ。

 価格は4799万9000円で、発売は12月3日より、出荷は2013年より。

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