インフォテリア、大規模システムにも対応したEAI/ESB新版「ASTERIA WARP 4.7」


 インフォテリア株式会社は12日、EAI/ESB製品の新版「ASTERIA WARP 4.7」を発表した。2013年1月に出荷する。

 システム間のデータを連係させるEAI/ESB製品。同製品の分野では、2000年代初頭に導入された大規模システムの入れ替えに伴って、最新の環境でも安定して高速で稼働できる製品への需要が高まっている。また、クラウドやビッグデータといった最新技術と既存技術を連携させたいという要望も増えているという。

 これらに応えるため、新版では、エンタープライズ向けシステムで必要とされる信頼性と安定性などのタフさと、効率と性能などのスピードを重点的に強化した。さらにビッグデータ処理システムと既存システムの間を連携させるアダプタを新規に追加し、また、クラウド環境で利用される仮想環境での動作検証を行った。

 具体的に、信頼性と安定性を強化するために、中断してしまった処理を検知し、停止した場所から再度実行可能にする「チェックポイント機能」を搭載。複数のASTERIA WARPサーバーの管理や、他サーバーと統合したシステムの管理など、大規模システムの管理を容易にするツールの作成が可能な「Web API」を公開した。

 一方、業務効率とパフォーマンスを強化するために、ループ処理を並列化して高速にする「ループ並列処理機能」を搭載。割り込み処理など先に処理したい業務フローを優先的に実行するよう設定できる「優先実行モード」も搭載した。

 ビッグデータ対応としては、Amazon Elastic MapReduceに対応。仮想環境の正式サポートとしては、主要仮想環境ベンダーとの共同動作検証を実証し、推奨環境としてサポートした。

 このほか、日本語・英語・中国語の3カ国語に対応することで、多国籍開発チームによる開発を可能にしている。

 今回、これら機能強化とともに、ライセンス体系も改変。従来提供してきた基本機能を提供する「スタンダード・エディション」に加え、大規模システム向け機能を追加した「エンタープライズ・エディション」を新たに用意した。

 「スタンダード・エディション」では、ループ並列処理機能といった基本機能の強化と、開発ツールである「フローデザイナー」を5ライセンスセットにして、価格が480万円(税別)。

 「エンタープライズ・エディション」では、スタンダード・エディションの機能に加え、チェックポイント機能など大規模システム向け機能を追加し、フローデザイナーを10ライセンスセットにして、価格が600万円(税別)。

 さらに仮想環境での利用を想定し、システムで利用する仮想CPUの数に応じて柔軟に料金が変わる新たな「vCPUライセンス」も用意。ASTERIA WARPの各エディションに追加購入するライセンスで、vCPUライセンスを1つ追加することで仮想CPU8つまで使用可能となる。価格は120万円(税別)。

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