国内レイヤ4-7スイッチ市場は前年比17.1%増、モバイルサービス事業者の設備投資が先導


 IDC Japan株式会社は6日、国内のレイヤ4-7スイッチ市場に関して、2011年の実績と予測を発表した。それによると、モバイルトラフィックの急増に伴うモバイルサービス提供用設備投資の拡大がけん引役となり、前年比17.1%増の237億9500万円へ市場が拡大したという。

 スマートフォンの利用が拡大していることを受けてモバイルトラフィックは急増しており、移動体通信事業者やモバイル向けサービス事業者は、現在もモバイルサービス提供設備の増強を進めている。この中で、モバイルサービス提供用のサーバーリソースの拡大に伴うサーバー負荷分散需要の拡大や、通信事業者でのトラフィックを抑制するキャッシング、トラフィック最適化を目的として、レイヤ4-7スイッチの市場が拡大した。

 ベンダー別では、F5ネットワークスが、モバイルを中心とした通信事業者やサービス提供事業者のおう盛な設備投資需要に加え、一般企業におけるプライベートクラウド構築などのシステム基盤統合需要などもあって、8年連続で国内市場首位を獲得。またA10ネットワークスは引き続き高い成長を持続してており、売上額シェアでは初の2位となった。

 なお、同市場はインターネット利用拡大とトラフィックの増加を背景として、今後も拡大を続けるとIDC Japanでは見ており、2011年~2016年の年間平均成長率(CAGR)を9.2%と予測している。

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(石井 一志)
2012/9/6 15:02