2016年の仮想マシンソフトウェア市場は627億円に～IDC Japan予測

国内仮想化ソフトウェア市場 売上額予測：2011年～2016年（出典：IDC Japan）

　IDC Japan株式会社は2日、2011年の国内仮想化ソフト市場規模実績と、2016年までの市場規模予測を発表した。

　それによると、仮想化ハイパーバイザーを中心としたバーチャルマシン（仮想マシン：VM）ソフトウェア市場の2011年の国内実績は、前年比43.0％増の280億3200万円。

　サーバー仮想化が拡大を続けていることに加え、節電対策やディザスタリカバリ（DR：災害対策）対策として同市場への投資が増加したことも成長を後押ししたという。また、2012年以降もDR分野の需要が継続し、プライベートクラウドも本格化するため、市場は継続的に拡大していくと見られており、2011年～2016年の年間平均成長率（CAGR）は17.5％、2016の市場規模は627億円まで拡大すると予想されている。

　一方、従来のデスクトップ環境を改善するためのバーチャルクライアントコンピューティング市場では、2011年の国内市場規模が前年度7.4％増の141億6900万円。その8割を占めるバーチャルユーザーセッション（プレゼンテーション仮想化）は、2011年は前年比3.6％増の成長にとどまったものの、デスクトップ仮想化を実現するデスクトップバーチャライゼーション市場は、2011年に前年比44.8％増という高い成長を記録した。現状では、後者の市場規模は約13％にとどまっているが、デスクトップ仮想化を選択するユーザーが急激に増えていることから、2016年にはバーチャルクライアントコンピューティング市場の約35％まで拡大するとIDCは予測している。

　なお、国内バーチャルクライアントコンピューティング市場全体では、2011年～2016年のCAGRが31.2％と予測されている。