FJMと富士通FIP、SaaS型サービスでヌーヴ・エイのポイントシステムを刷新


 株式会社富士通マーケティング(以下、FJM)と富士通エフ・アイ・ピー株式会社(富士通FIP)は31日、小売業の株式会社ヌーヴ・エイが、富士通FIPのSaaS型のポイントサービス「ValueFrontポイントサービス」を採用したと発表した。

 ヌーヴ・エイは、時計専門店「TicTAC」、眼鏡専門店「POKER FACE」など4つのブランドで、国内156店舗とオンラインストアを展開する企業。これまではブランドごとに、店頭でのみ利用可能なポイントカードを発行していたため、ためたポイントをブランドをまたがって使ったり、店頭とオンラインストア間でポイントを共用したりすることができなかった。また、ポイントカードの運用も各ブランドやオンラインストアが行っていたことから、運用・管理業務や販促活動の重複が発生していたという。

 こうした状況を改善するために、ヌーヴ・エイは新ポイントシステムの採用を決定。FJMと富士通FIPでは、FJMがヌーヴ・エイに広くシステムを提供してきたこれまでのノウハウと、富士通FIPの「ValueFrontポイントサービス」を活用して、全ブランドとオンラインストアで共通の「ヌーヴ・エイ メンバーズカード」サービスを構築した。

 このサービスでは、SaaS型のため、従来のシステム構築にかかる費用の約60%のコストでシステム導入を行えたほか、長年の課題だったポイントの共通化を実現。ブランドごとに異なっていたポイントの利用条件や有効期限、還元率が全社共通となり、ユーザーにもポイントシステムがわかりやすくなった。さらに、携帯電話やスマートフォン、PCから、会員ごとに用意される専用ページを参照すれば、Web上で残高確認を行える機能も提供される。

 一方ヌーヴ・エイにとっても、各ブランドのサーバーごとに蓄積されていた顧客情報が、富士通FIPの保有するセキュアなデータセンターに集約されたため、顧客情報管理業務やサーバーの運用負荷、コストなどを軽減できた点がメリット。加えて、ブランドごとに分散していた顧客情報を一元化し、全社共通の顧客情報として見える化することで、ユーザーへのよりきめ細かいプロモーション活動も可能になったとしている。

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(石井 一志)
2012/5/31 16:45