成田空港でクラウド基盤が稼働、業務システムを統合・集約


 株式会社ネットワールドは28日、成田国際空港の業務を支えるクラウド基盤に、EMC製ユニファイドストレージ「EMC VNX」が採用され、本稼働を迎えたと発表した。

 導入したクラウド基盤は、空港情報通信株式会社が提供する成田国際空港の各種業務システムや、同空港に入居する企業向けシステムを統合・集約する重要なインフラとなる。これまで同社は、グループ企業や顧客企業の要望に応じて、その都度個別にシステムを構築してきたが、インフラの柔軟性アップや新サービスの迅速な展開を実現するため、IT基盤のクラウド化を決定した。

 そのストレージ基盤として採用されたのが、ネットワールドが取り扱う「EMC VNX」。特長はデータのアクセス頻度に応じてフラッシュドライブ・SAS・NL-SASの階層間で自動的にデータを移動する「FAST VP」機能で、コストを抑えつつ性能や容量を最大化できるという。今後大量のシステム群が集約されるため、こうしたリソース有効活用に役立つ機能が高く評価された。

 リモートレプリケーションによるデータ保護も実施。成田国際空港は各種業務システムのデータ保護が必須の要件となる。そこでクラウド構築にあたって2台のEMC VNXを導入し、本番機から予備機への継続的なデータレプリケーションを行っている。

構成イメージ

 空港情報通信では今後、既存の業務システム群をクラウド環境へ移行させるだけでなく、今回構築したインフラをいかしたIaaSソリューションなどの新サービスも展開する予定としている。

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