ネットギア、PoE+給電対応スイッチ4製品を発表~電力の中継を可能にする「PoEパススルー」搭載モデルも


 ネットギアジャパン合同会社(以下、ネットギア)は2月29日、IEEE 802.3at準拠のPoE+給電に対応したレイヤ2スイッチ4製品を発表した。いずれもGigabit Ethernet対応のフルマネージドスイッチで、CLI/telnet/Webインターフェイスから、L2/L3/L4のACL(アクセスコントロールリスト)、VLANなどの設定を行える。

 新製品のうち「GSM7212P」は、PoE+給電可能な1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×12ポートを搭載したラック型スイッチ。1ポートあたり最大30W、スイッチ全体で384Wまでの給電を行えるので、IPカメラやIEEE 802.11n無線LANアクセスポイントなど、大電力を必要とするPoE受電デバイスにも対応できる。

 2つ目の「GSM7224P」は、PoE+給電可能な1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポートが24ポートへ増えているが、スイッチ全体で供給できる電力量は384Wで「GSM7212P」と変わらないため、「クライアントをつなぐポートは数ポートで十分だけれど、必要電力量が多いPoEデバイスを使用したい」といったユーザーには「GSM7212P」が適しているとのこと。また両製品共通で、SFPスロット×4(銅線ポートとのコンボ)を搭載する。

 価格は、「GSM7212P」が22万8900円、「GSM7224P」が27万6150円。


GSM7212PGSM7224P

 3つ目の「GSM7212F」は、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×12ポートと、SFPスロット×12(銅線ポートとのコンボ)を搭載するラック型スイッチ。ポート1からポート4までがPoE+給電に対応しており、1ポートあたり30W、最大150Wの給電能力を持つ。価格は19万5300円。

GSM5212P

 最後の「GSM5212P」は、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×12ポートと、SFPスロット×4(銅線ポートとのコンボ)を搭載したデスクトップスイッチ。ポート1とポート2にPoE+受電機能を搭載しているので、アグリゲーションスイッチがPoE給電対応の場合、ワイヤリングクローゼットから電力を受け取れるという。

 また受け取った電力を中継し、PoE+給電機能を備えたポート3~ポート12に接続した機器に対して給電できる「PoEパススルー機能」を搭載。今まではPoEスイッチから100mまでしか離して設置できなかった監視カメラなどのPoE受電機器を、さらに100m遠い場所に設置できるようになったとしている。

 価格は、18万3750円。


 なお新製品はいずれも、L2スイッチ機能に加えてVLAN間ルーティング、スタティックルーティングをサポートするため、ダイナミックルーティングを使用しない場合のL3スイッチの導入を不要にしているとのこと。

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(石井 一志)
2012/3/1 06:00