MOTEX、“人”単位で管理できるネットワークセキュリティツール「LanScope Cat 7」

クラウド型のAndroid向けモニタリングツール「LanScope An」も


代表取締役社長の高橋慎介氏
LanScope Cat7の新機能

 「従来の製品は、1人にPC1台があてがわれていた時代のソリューションだったが、今は、1人がさまざまな機器で作業をする時代になったため、新製品では、“人”単位で管理できる機能を盛り込んでいる」--。エムオーテックス株式会社(以下、MOTEX)は3日、ネットワークセキュリティツール「LanScope Cat」の新版「LanScope Cat7」と、クラウド型のAndroid向けモニタリングツール「LanScope An」を発表。その特徴について、代表取締役社長の高橋慎介氏はこう説明した。

 「LanScope Cat」は、クライアントPCのハード/ソフトのウェア情報や、ユーザーの操作履歴のログを取得し、詳細な現状把握を提供できるネットワークセキュリティ管理ツール。新版では、従来のセキュリティ機能と資産管理機能はそのままに、新たに「人のID」を管理する機能が追加され、1人が複数端末を利用する場合でもきちんと管理可能になったという。

 また、人の行動を「生産」「効率」「セキュリティ」で管理できる新レポート機能「サテライト」が搭載された。Microsoftが開発しているWindows 8ライクな“メトロ”インターフェイスを採用しており、PCの操作履歴から、PC・サーバーの利用傾向、残業状況、ファイルの作成状況までのさまざまな情報を、経営層、ラインマネージャ、一般層といったユーザーの立場にあわせて、見ることができる。

 また、デスクトップやアプリケーションの仮想化が増えている現状を踏まえ、こうした仮想環境への対応を強化。すでにサポートしているXenDesktopなどの仮想デスクトップ環境に加えて、アプリケーション仮想化のXenApp環境を新たにサポートすると予定とした。

 このほか、ソフトウェア資産管理機能における契約単位での管理、ダウングレードライセンスの管理を可能にしたほか、多言語対応も行われている。

 販売開始は4月23日の予定で、価格は現時点では未公表。ただし、基本となる価格は現在とほぼ同様で、“人”単位での管理機能を利用する場合に、追加ライセンスが必要になるとした。


場所やデバイスを問わない、“人”の管理を実現する「サテライト」機能の画面。メトロインターフェイスを採用している
LanScope Anの概要

 一方の「LanScope An」は、Windows Azure上で動作するクラウドサービスとして提供される、Android向けのモニタリングツール。モバイルデバイスのすべてのログを管理し、通話やアプリケーションの利用状況、GPSと連動した位置情報などを管理できる。

 MOTEXでは同製品を、「リモートワイプやアプリケーション制御などを行うMDM(モバイルデバイス管理システム)と競合するものではなく、併用するもの」(高橋社長)と位置付けており、MDMとは違った「生産(生産性)管理」と「行動管理」によって、外出時のモニタリングと可視化を可能にするとした。

 対応するデバイス(OS)はAndroid 2.3以降。提供開始は5月の予定で、こちらも価格は未公開だが、1デバイスあたり月額500円以下を目指しているとのこと。なお、販売はMicrosoftのマーケットプレースでもある「Windows Azure Marketplace」でも行われ、世界26カ国で販売するとしている。

 「個人情報保護法以来、日本でのICT活用は先進国で最低レベルになり、企業としても今のBYOD(Bring Your Own Device、従業員が私物のデバイスを持ち込んで仕事をすること)に対応できていない。新製品では、禁止ではなく抑止、管理するという考え方で、個人の端末も勤務時間中は仕事で使えるようにしていきたい」(高橋社長)。

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