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博報堂、広告戦略を媒体横断で再現・配信するプラットフォーム「AaaS Demand Platform」を提供

 株式会社博報堂は19日、広告主のマーケティング戦略と広告配信の実行(エグゼキューション)をシームレスに接続し、戦略を高度に再現した配信を実現する「AaaS Demand Platform」を提供開始した。

 AaaS(Advertising as a Service)は、広告業界で長らく続いてきた「広告枠の取引」によるビジネス(予約型)から、「広告効果の最大化」によるビジネス(運用型)への転換を見据えた、博報堂が提唱する広告メディアビジネスのデジタルトランスフォーメーションを果たす次世代型モデル。

 博報堂は、生活者行動の複雑化などに伴って、マーケティングやクリエイティブ、メディア戦略は高度化しており、戦略フェーズで緻密に定めた「誰に・いつ・どこで・何を訴求するか」を実際のエグゼキューションフェーズで忠実に再現することの重要性が年々高まっていると説明する。

 特に動画広告市場においては、DSPやプラットフォームが多様化し、それぞれがターゲティングや配信先における独自機能の強化を進めており、その結果として、媒体ごとの個別最適化だけではなく、戦略に基づく横断的な統合運用や全体最適化が求められているとしている。

 このように複雑化した状況下での広告運用には、専門的なノウハウが必要とされる。AaaSを用いた従来のプランニングでは、高度なスキルと知見を持つコンサルタントによる運用体制を構築することで広告主のマーケティング効果の最大化に貢献してきたが、戦略の高度化やDSPやプラットフォームの多様化に伴い、これらの領域における運用の複雑性は高まっており、AIやテクノロジーの力を活用することで、複数媒体を横断しながらシームレスに戦略を反映・最適化し、エグゼキューションを高度化するニーズが高まっていたという。

 こうした課題に対し、博報堂は、博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団「HCAI Professionals」の活動として、策定した広告戦略をシームレスに媒体横断で再現し、広告配信を最適化・実行する「AaaS Demand Platform」を開発した。博報堂DYグループが有するプランニング知見をインプットしたAI技術を活用して、媒体ごとに異なる膨大な変数や分散したデータを横断的に統合・解析することで、エグゼキューションを高度化する。これにより、戦略と実行(広告配信)のギャップを解消し、広告主のマーケティング効果の最大化に貢献する。

 AaaS Demand Platformは、まずデジタル動画メディアへの対応から開始する。将来的には、予約型・運用型のテレビ広告・デジタル広告・DOOH・音声広告などを含めた「オールメディア」を一元管理し、戦略をダイレクトに反映・再現できる広告活動を実現する。さらに、配信結果から得られたラーニングをAaaSの分析基盤やマーケティング戦略にフィードバックする体制を構築する。配信を重ねるごとに戦略自体が広告主ごとに進化し、継続的に広告効果を向上させるPDCAの確立を目指すとしている。

 第一弾の機能として、AaaSを用いた分析結果を基に策定したペルソナを、博報堂DYグループのプランニング知見をインプットしたAIが各媒体の最適なターゲティング設定へと自動変換・推奨する機能を提供する。媒体ごとに異なる膨大な設定の中から、最もペルソナに近い(=戦略ターゲットへの合致度が高い)ターゲティングをAIが特定することで、戦略上最も狙うべきターゲットへの確実な広告デリバリーを実現する。

 AaaS Demand Platformは今後も、DoubleVerifyやThe Trade Deskをはじめとするアライアンスパートナーとの連携を基盤に、機能拡張を継続的に行っていく。具体的には、ブランドセーフティやアテンションといった質的指標にも対応できるモジュール群を整備する。合わせて、AIを活用した媒体横断での各KPIに応じた配信最適化、および配信中の多様なシグナルをリアルタイムで取得し、AIが予算配分・ターゲティング・入札戦略を自動的に最適化する機能開発も推進し、広告効果の最大化を追求していくとしている。