山九、ノベルのID管理製品で社員約1万人のIDを一元管理


 ノベル株式会社は24日、山九株式会社がアイデンティティ(ID)管理ソリューションを全社プラットフォームに導入し、社員約1万人のユーザーアカウントを一元管理する統合ID管理基盤を構築したと発表した。

 物流、機械工業、および工場構内サービスのアウトソーシングを手がける山九では、業務系・物流系・情報系のシステムをWeb環境で利用でき、かつ海外拠点のシステムも統合できる全社プラットフォーム「Sankyu-Global Information Platform Service(S-GIPS)」の構築を勧めている。S-GIPSにログインするだけで全業務を行えることを目指す中で、100種類以上ある業務システムのID・パスワード、アクセス権限の管理が課題となっていた。

 そこでノベルのディレクトリサービス製品「Novell eDirectory」で統合、メタディレクトリ製品「Novell Identity Manager」でシームレスに連携するポリシーベースの自動化ソリューションを導入し、ユーザーアカウントを一元管理する仕組みを構築した。

 S-GIPSでは、人事情報システムから全社員の源泉情報が、Novell eDirectory/Identity Managerに取り込まれて管理されている。これにより、社員の入社から退社までの情報コントロールと人事情報に基づいた権限設定が容易になった。山九では国内外にわたる組織横断型のプロジェクトが頻繁に発生するため、各種情報へのアクセス権限を柔軟にコントロールできることは極めて有効だったという。また、ユーザーもメールや掲示板、ワークフローなどの機能を権限に応じてシングルサインオン(SSO)で利用できるようになり、利便性とセキュリティが向上したという。

 山九では今後もノベルのID管理ソリューションを活用し、国内外でバラバラに管理されている業務システムのS-GIPSへの統合を進める方針。

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(川島 弘之)
2012/1/24 18:31