NECとシマンテック、大容量データを効率よくバックアップするソリューション

クラスタストレージiStorage HSシリーズとNetBackupを連携


スマートバックアップソリューションで利用されるiStorage HSシリーズ「iStorage HS3-30T」

 日本電気株式会社(以下、NEC)と株式会社シマンテックは21日、大容量データのバックアップを効率化する「スマートバックアップソリューション」を、共同で開発したと発表した。同日よりNECが販売開始する。

 「スマートバックアップソリューション」は、シマンテックのバックアップソフト「Symantec NetBackup」のOST(OpenStorage Technology)機能と、NECのディスクバックアップストレージ「iStorage HSシリーズ(HYDRAStor)」を組み合わせたもの。NetBackupの提供する増分(差分)合成バックアップ技術と、iStorage HSシリーズの重複排除技術を連携させて、大量のデータバックアップを短時間で行える点が特徴という。

 具体的には、シマンテックのOSTと「iStorage HSシリーズ」を組み合わせ、合成バックアップ処理をiStorage HSシリーズ内部で自動的に実施することにより、日々の増分(差分)のバックアップを行うだけで、iStorage HSシリーズ内部へ最新のフルバックアップが自動生成される仕組み。これによって、従来の方法と比べてバックアップ時間を約80%短縮できるほか、必要とするネットワークやバックアップサーバーなどのリソースを約50%低減可能とした。

 さらに、iStorage HSシリーズ内部に自動生成されている最新フルバックアップデータを1回リストアするだけで、迅速な復旧を行える点もメリット。従来は、フルバックアップデータのリストアを行ってから、日々の増分(差分)のバックアップデータをさらにリストアするといった、複数回のリストアを行う必要があったため、作業量や時間が低減される。

 またiStorage HSシリーズが持つ重複排除機能を用いて、「スマートバックアップソリューション」の合成バックアップ処理においても、データ容量を1/20に圧縮でき、バックアップにかかる投資コストを最小限に抑えられるとしている。

 なお当初は、iStorage HSシリーズのうちエントリーモデル「iStorage HS3」で提供を始め、今後は上位モデルの「iStorage HS8」にも拡大する予定。

 価格は、NetBackupサーバーライセンス×1、NetBackupクライアントライセンス×1、NetBackup Enterprise Diskオプション、iStorage HS3-30T、OST Suiteオプションなどを含んで450万円(税別)から。

関連情報