日本IBM、メインフレーム「IBM zEnterprise196」でケイ・オプティコムの統合データベース基盤を構築


 新日鉄ソリューションズ株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は15日、関西のネットワーク事業者である株式会社ケイ・オプティコムの統合デーベース基盤を、日本IBMのメインフレーム「IBM zEnterprise196」上に構築したと発表した。

 ケイ・オプティコムでは、関西地方の個人ならびに法人に対して、総合的な情報通信サービスを提供するほか、日々変化する情報通信技術や市場環境に対応すべく、新規サービスを迅速に提供できるように努力してきたという。

 そのサービスを支える基幹システムでは、新サービスの開発・提供速度を速めるために部分最適化を行ってきたが、サービスの増加とともにサーバー台数が増えた結果、システムが複雑化。IT運用管理の負荷が増大してしまったため、新サービス提供のスピード感を保ちにくくなっていた。

 この状況を改善するために、ケイ・オプティコムは、サービスを支える基幹システム基盤の標準化、およびデータベースの一元化を行い、統合データベース基盤を構築した。本基盤には、日本IBMのIBM zEnterprise 196と、ディスクストレージ「IBM System Storage DS8700」を採用し、新日鉄ソリューションズが、zEnterprise 196上での構築・移行作業を実施している。なおプロジェクトは2010年11月に開始され、2011年9月末に終了したとのこと。

 統合データベース基盤では、最新の仮想化技術を用いて、数百規模の仮想区画を稼働できるので、「eo光」や「eoモバイル」などの、150万件を超える規模のデータを保持する顧客システムや、回線受注システムなどのデータベースが搭載される予定。また、今後の新サービス開発・提供の負荷を軽減可能なほか、サーバーおよびデータベースライセンスが削減されたために、導入・運用管理コストが約3割削減できる見込みとしている。

 さらに今後は、新旧含めた社内システムも統合したい意向で、新日鉄ソリューションズの協力のもとで、検討を行っているとのことだ。

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