トレンドマイクロ、統合セキュリティソリューション「Trend Micro Deep Security」新版

エージェントレスでサーバーの不正変更検知が可能に


 トレンドマイクロ株式会社は7日、統合サーバーセキュリティソリューションの新版「Trend Micro Deep Security(TMDS) 8.0」を発表した。12月19日より受注を開始する。

 「TMDS」は、仮想・物理の両サーバー環境を統合的に保護可能なセキュリティソリューション。両環境にインストールできるエージェントと、複数の仮想マシンへ一元的にセキュリティ対策が可能な仮想アプライアンスで構成されており、ユーザー環境にあわせた導入を行えるという。

 新版では、仮想アプライアンスにおいて、ヴイエムウェアのAPI「VMware vShield Endpoint」を利用した、業界初のエージェントレスでの不正変更検知を実装した。これにより、クラウド事業者とユーザー企業といった、仮想インフラの運用者と仮想サーバーの利用者が異なる環境において、すべての仮想サーバーにエージェントを導入しにくい場合でも、仮想アプライアンスがサーバー上の不正変更を検知し、セキュリティを確保できる。

 さらに、トレンドマイクロ独自のクラウド技術「Trend Micro Smart Protection Network」を利用した機能によって、総合的な防御力を強化したとのこと。具体的には、ウイルス対策や不正なWebサイトへのアクセスを防止するWebレピュテーションの機能をエージェントに追加し、従来の脆弱性対策、ファイアウォール、ファイルやレジストリなどの変更監視、セキュリティログ監視などとあわせ、より包括的な対応が可能になっている。

 なお、「TMDS」の料金はエージェントと仮想アプライアンスそれぞれに設定されており、1ライセンスあたりのエージェントの参考価格は、「Standard」が17万9000円(税別)、「Advance」が21万3500円(税別)、「Virtual Patch」が12万5300円(税別)、「PCI DSS」が10万7400円(税別)。一方の仮想アプライアンスは、「Virtual Appliance Anti Virus」が16万円(税別)、「Virtual Appliance Standard」が33万円(税別)、「Virtual Appliance Advance」が40万円(税別)。

 また、仮想アプライアンスによるエージェントレスのウイルス対策や不正変更検知の利用には、ヴイエムウェアのAPI「VMware vShield Endpoint」が必要となるが、同社とトレンドマイクロの協業により、12月からは「TMDS」と「VMware vShield Endpoint」をトレンドマイクロから一括購入できるようになるとのことだ。

 トレンドマイクロでは「TMDS」について、今後1年間に5億円の販売を目標にしている。

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