国内ビジネスアナリティクス・ソフト市場はCAGR4%超で推移、2015年には1600億円弱に~IDC Japan予測


国内BAソフト市場 ベンダー別売上シェア、2010年(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は12日、国内BA(ビジネスアナリティクス)ソフトの市場予測を発表した。それによると、2010年の同市場規模は1306億200万円で、成長率は前年比6.4%。また2010年~2015年の年間平均成長率(CAGR)は4.1%、2015年の市場規模が1598億2300万円に達すると見込まれている。

 同社が定義するBAソフトは、1)パフォーマンスマネジメント&アナリティクスアプリケーション、2)BI(ビジネスインテリジェンス)ツール、3)DWH(データウェアハウス)マネジメントプラットフォーム、4)コンテンツ分析ツールなどのセグメントに分かれる。

 このうち1)は、2009年に前年比7.3%減と大きく落ち込んだものの、2010年には前年比5.0%増と復調した。この市場ではCRMアナリティクスの市場規模がもっとも大きく、約30%の構成比を占めていると分析されている。

 一方で2)、3)の2010年の成長率は前年比6~7%台で、1)と比べて大きな成長を達成。また、もっとも成長率が高いのは4)の市場で、前年比27.6%の成長を遂げた。この市場規模はまだ小さく、イノベーターからアーリーアダプター期にあるが、“ビッグデータ”の分析に向けて非構造化データ解析ツールの活用が拡大し、2010年~2015年のCAGRにおいても、もっとも高い27.2%の成長が予測されている。

 ベンダー別のシェアでは、オラクルがトップで26.2%、2位はSAPの11.9%、3位はIBMで10.7%。BAソフト市場で約45%の売り上げ構成比を占める3)の市場で、オラクルはシェア46.8%を保持しており、それが全体のシェアにも影響している。またシェア2位のSAPは、1)と2)の市場で首位を堅持しているとのことだ。

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(石井 一志)
2011/10/12 16:49